View of the World - Masuhiko Hirobuchi

July 26, 2005

オークスの乙女 -学生へのメール

毎年5月、3歳の牝馬(ひんば)にとっての最高のレース「オークス」が東京競馬場(府中)で開催されます。世界の競馬のシステムは、本家のイギリスのそれを模範にしてできています。とくに「クラシック・レース」と呼ばれる3歳馬の重賞レースは、日本も、アメリカもそっくりイギリスの制度を真似ています。桜花賞(牝馬のみ。英では千ギニー)、皐月賞(同二千ギニー)、オークス、ダービーと春の4レースが続いたあと、秋には菊花賞(英ではセントレジャー)が行われます。さて、この「オークス」にはロマンティックな物語があります。ダービー卿は、「オークスの乙女」と謳われた美少女エリザベス・ハミルトンに恋をし、婚約していました。レディ・ハミルトンの屋敷には樫の木(オークス)が生い茂っていたことから、こういうニックネームで呼ばれていたのです。1779年、ダービー卿は愛する婚約者(あるいはすでに妻)に捧げるレースとして、3歳の最優秀牝馬のみによるレースをエプソム競馬場で開催しました。これがオークスの起源です。そして1年後には、自分の名前を冠した「ダービー」を開催しました。各国の競馬界で、それぞれ最高のレースとされる「ダービー」の名はこうして生まれたのです。日本では今年は5月29日にダービーが開かれます。自分の名を付けたレースよりもまず「オークスの乙女」のためのレースを開くところが、なんとも粋ですね。

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