View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 15, 2005

幸せのシナリオを書く天使 -学生へのメール

(教え子の結婚式での祝辞)いつのころからか私は、「この広い宇宙のどこかに『幸せのシナリオを書く天使』がいるのではないか」、と思うようになりました。愛し合っている男女がいます。その愛は純粋で周囲の人々から祝福されています。二人は友人や親きょうだいにも誠実で偽りのない心で接しています。こういうカップルを見ていると、天使たちは「感心な若者たちだ。なんとかあの二人を幸せにしてやろう」という気持ちになるのではないか。そして宇宙のどこかで、二人が幸せになれるような、シナリオを書いているのではないかというイメージです。
私は昔からはなはだ信仰薄き者であります。高校時代はこれでもミッションスクールに通い、毎朝礼拝には出ていましたが、ついにキリストの教えとは無縁でした。そうかといって熱心な仏教徒でもありません。神や仏について語る資格のない者です。
そういう私ですが、この「幸せのシナリオを書く天使」というイメージは、かなり具体的ではっきりしたものでした。人間の運命を決めるのは「神」ではないかと思う人もいるでしょうが、神は個々の人間の幸不幸に一々関わっていられない。神様もけっこう忙しいのです。そこで自らの代理としての天使たちに人間の幸せを担当させているというイメージです。むずかしくいえば、「宇宙の意思」とでもいったものが働いて人は幸せになっていく。結婚した幸福なカップルを見ていると、そのことを強く感じます。自分たちの努力も大変なものですが、それを越えた周囲の人々の祝福の電波とでもいったものが宇宙に向けて発信され、天使たちがその電波を受け取り、やがて「宇宙の意思」として地上に発射されているような気がするのです。
こうした祝福の電波というかシグナルを受けた二人は、めでたく結婚にゴールインする。そこまでは天使たちのシナリオどおりです。
しかし、ここから先は天使たちも「私たちのシナリオはここまで。あとは君たちの努力次第だ。広く世間の皆さんに愛されるような、幸福な家庭を築くのは君たちの自己責任だよ」と思っているのではないかと思います。
ここでお二人に言いたいのは、家庭に恵まれ友人に恵まれこうして祝福を受けられる人というのは、そう何人もいるものではないということを、折にふれて自覚していただきたいということです。才能も意欲もあっても、国が貧しいためにあるいは内乱などのために、平凡な幸福をつかめずに苦しんでいる人は世界にたくさんいます。今度はあなた方が「幸福のシナリオを書く天使」の側に回ってください。この「幸福のお裾分け」を周囲の人々に対して、さらにはあとに続く後輩たちにしてあげてください。
そして、「みろよ、先輩二人はあんなに幸福な家庭を築いているじゃないか。俺たちも早く結婚しようよ」という気にさせていただきたいと思います。
どうかいつまでもお幸せに。

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COMMENTS

1 : 悠々 : December 17, 2005 01:01 AM

私も信心には縁遠い男ですが、無神論者では無いつもりです。神は天にあって(存在するとは思わないです、単にある、です。)釈迦もキリストもモハメッドもその神に会ったか、声を聞いた人だと思います。
彼らは別々の教義を興しましたが根本になった神は同一だったと思うのです。
先生の仰る天使は、釈迦達とは別に、神のお手伝いをする立場なのだと理解して良いのでしょうか?
だとすれば、私も天使からのテレパシーを受信して「幸福のお裾分け」をしてあげられると考えました。
私自身が幸せな気持ちに成れたときに、ほんの少しでも周りの人々に優しい気持ちで接するだけでも、幸せの輪が広がります。それが連鎖反応を起こせば、世の中がかなり明るくなります。
ボランティアとかNGOとか、気負い込まなくても、日常の生活の中で天使の手助けをしていきたいと考えました。

2 : 湖の騎士 : December 17, 2005 11:03 AM

悠々様 非常に分かりやすいコメントをありがとうございます。「God」という言葉を「神」と訳したのは誤りだったという説がありますね。この広大な宇宙を統べている「意思」とか「法則」といってしまったのでは、信者は生まれなかったのでしょうね。しかし宗教の創始者たちは、具体的な「人格神」を信じていたのでしょう。その辺は混乱したまま二千年くらいは経ってしまったのでしょう。ボランティアとかNGOとか大げさなことは言わなくても「幸せのお裾分けをする」という悠々さんのお気持ちは素敵です。ところで「天使」ですが、こればかりは東西共通らしく、東では「飛天」として描かれ、西では「エンジェル」として描かれていますね。この研究をしていくとまた話は長くなってきますので、今回はこのくらいでーー。

3 : キューピット : December 17, 2005 03:41 PM

 私も『幸せのシナリオを書く天使』はいると思います。周りでは、恋のキューピットと言っています。身近にもたくさんのカップルがいますが、キューピット(仲介人)がいる方が、うまくいっているケースが多いです。
 どこの国でも、「幸せのシナリオを書く天使」がいるわけではありません。お互いに愛し合っていても、一緒になれない人々も多くいます。そういたことを考えると、自由に恋愛のできる国に生まれてこれて本当によかったです。そう文章を読んで心から感じました。

4 : 湖の騎士 : December 17, 2005 04:08 PM

キューピット様 この文章からキューピットへと想像がゆくというのは、やはり感性が若い証拠ですね。感心しました。それにつけても自由に恋愛ができる国に生まれてよかったというのは、一部の自虐的な人々に聞かせたい名せりふです。若者よ、希望を持って大いに愛をはぐくんでください!

5 : セントラルEP : December 17, 2005 11:02 PM

まだまだ結婚式の余韻が残っております。大学の同期として彼らの幸せそうな姿を見ることができて、私自身も幸せな気分になりました。思えば彼らと出会ったときから『幸せオーラ』が放たれているのを感じたものです。
結婚前から『お裾分け』のできていた二人です。結婚後もますます多くの人に『お裾分け』してくれるだろうことは疑いありません。
本当におめでとうございます。そしてすばらしい祝辞をありがとうございました。

6 : 湖の騎士 : December 17, 2005 11:20 PM

セントラルEP様 そうですか。彼らは幸せのオーラを放っていましたか。若者のセンサーはそういうことを敏感にキャッチするのですね。彼らが幸せのお裾分けをして、それを受け取ったカップルがまたお裾分けをするといったことが連鎖していけば、日本はずっと幸福の度合いが増してゆくでしょう。そうした「よき循環の輪」の中に貴方もいるのです。よいことが次々に起こることを祈っています。私のスピーチを褒めてくれてありがとう。こういう形で公開するのもよい祝福になると思ってしたことです。