View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 25, 2005

水泳と自転車と英語 -学生へのメール

「水泳と自転車と英語だなんて、なんの関係もなさそうなものをなぜ並べるの?」とお思いでしょう。一見なんの関係もありません。でもじっとこれを見ていると思い当たることがあるのでは? 少しむずかしい推理ですが、じつはこの3つとも深い共通点があるのです。それは「一度覚えこんだら、何年たっても忘れない」ということ。水に浮くコツを覚えた人は、たとえ乗っていた船が転覆して何十年ぶりかで泳がなければならない状況に追い込まれたとしても、溺れることはまずありません。自転車だって何年乗っていなくてもちゃんと走らせることができます。英語だって同じことです。本当に一度体にしみこむまで覚えこんだ英語は、そう簡単に忘れるものではないのです。よく年配の方で、「いやあ、近ごろ英語は使っていないので、錆びついちゃって、とくに単語が出てこなくて弱るよ」という人がいます。たしかに加齢にともない物忘れがひどくなることは真実です。しかし、若い日に一度体に染し込んだ英語というのは、そう簡単に忘れるものではありません。こういう言い訳をする人は、もともとあまりお出来にならなかった方ではないでしょうか? 皆さんもあまり若いうちから、「いやあ、最近英語が錆びついちゃってね」などといわないことです。ただ言い訳をしていると取られるのがオチですからーー。

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COMMENTS

1 : 悠々 : December 26, 2005 06:19 AM

水泳・自転車・スキーなど身体で覚えた技術は、廣淵先生の仰るとおり、一度覚えたら長い年月が経ってもその場になると自然に身体が動いてしまうものです。私の場合、英語に関してはとても身体で覚えたという程勉強しなかったから、自転車など同じには行きませんが、考えてみると習っていたときからしどろもどろだった訳ですから、休眠期間中進歩しなかっただけで、さほど退化もしなかった訳です。
TBさせて頂いた私のブログにも書きましたが、海外にいるときに、記憶にない単語が突如、口をついて出たりすることがありますから、昔覚えた単語が記憶の回路がつながったという現象なのでしょうね?若いときに身体に染み込むほど勉強しておけば良かったと悔やんでいます。

2 : エセ男爵 : December 26, 2005 11:58 PM

錆付くか錆付かないか?
あくまでも自分との戦いですよ。
慣例句は「一度覚えれば」井戸端会議と同じ、いくらでもできますよ。
しかし、専門分野は、怠けていると「錆付き」ます。
自分自身の尺度ありき!
廣淵先生は、プロとしての「尺度」はお持ちなのですか如何ですか?
例えば、
声楽家も、ピアニストも、プロ歌手も、素人のカラオケ歌手も、ギタリストも、野球選手も、アナウンサーも、漫才師も、、、、。
皆さん、一度取った杵塚あろうとも、(本人の尺度で)修練怠るとその瞬間から力は衰え、アマチュアにも劣る実力の衰退を如実に感じるものです。
翻って、
そこまでに到達していない「範疇」のものであれば、昔の『金字塔』に自己満足し思い出多きマスターベーションで執着し、それを見ている他人は蔑みあざ笑っている「裸の王様」でご満足。
結構でしょう。
英語は外国語、所詮身体にしみこまない異質のもの、毎日継続して修練しないと、そこはかとなく消滅する儚い記憶であるということ、自信過剰はなはだしき「身体に染み付く」という迷信は、廣淵先生自ら、すでにその衰えを自覚なさっているはず。語学とは、そんなものですよ。
また、(若し)実力ある人ならばなおさらの事、(謙虚に、いや事実として)日々の修練鍛錬なくして、実力の維持はきわめて難しいこと、認識されているはずです。
外国語、語学なんて、所詮は自分との戦いなのです。

3 : 湖の騎士 : December 27, 2005 10:48 PM

悠々様 コメントをありがとうございます。ご自分のご経験を謙遜して語っていらっしゃいますね。それはすごく素敵なことだと思います。一読して直ちにお分かりいただけると思ったのですが、これは「近ごろ英語が錆びついた」という言い訳をしすぎる大人およびまだ力も身についていない段階でなんだかんだとエクスキューズばかりしている若者への警告です。「そういうことは言わないほうがスマートですよ」と言っているだけの話です。悠々さんの旅先での苦労話のほうがずっと迫力があると思います。

4 : 湖の騎士 : December 27, 2005 10:58 PM

エセ男爵様 悠々さんへの返信にも書きましたし、記事中にも明確にしているとおり、これは「英語が錆びついた」と言い訳をしすぎる人々への警告です。なにも「第一線での英語格闘技の実力を常に磨け」と言っているのではありません。自転車だって一度覚えたら「倒れない程度には走れるもの」です。英語にしても一時の松本道弘さんみたいに、常に臨戦体制でいろと言っているのではありません。それにもう一つ、一見してなんの関連もない三項目を結び付ける面白さも味わってもらいたかった。今回は答えを書いてしまいましたが、「ネコと冷蔵庫の共通点は?」といった質問にああでもないこうでもないと勝手な連想を楽しむのと似ています。

5 : エセ男爵 : December 29, 2005 01:31 AM

どうも廣淵先生の思ってらっしゃる「英語の実力」の定義?は、先生の周囲の学生?若者?をして、(先生のお持ちのの尺度以上に)すでにもっと真剣に高次元にて考えのようでして、廣淵先生の「我田引水」的な「例え話」はいかにも「的を得てない」ようです。くわえて、中高年にして、「錆付き意識」をお持ちの「野暮な読者」もいらっしゃらないようでして、、、。

数週間前、さる大阪在住の「プロの物書き」ならびに「出版関係のオーナー」から小生自身、ブログ記事に冠する「忠告」を受けた経緯があります。(小生、心当たり有り。恥ずかしくて、頭が下がる思いをいたしました)
すなわち、
この歳になると、
決して「老醜」を漂わす記事を書かぬこと!
さっそく小生の質問、
「老醜とは?」と、、、
いろいろ出てきましたが、
第一に、
「若者に対しては、(今の若い者は!とか、今の出来損ないのシニアの一部は!けしからん!的な発言を控える。つまり、自分の経験による確定論的「良し悪し」を云い、型に嵌めて決め付け、さらには強要してはならない・・・」
との事。

そして、この論点、
すでにこの記事をして、(質問snd/or特にリクエストなくして)今さら語学の蘊蓄を聞こうと思っている「諸氏」はそんなにいらっしゃらないと思うのですが、、、。
廣淵先生の「自転車」と、読者の「自転車」は、全く違うのでして、それを「同じ自転車」に乗れるかどうか?
難しい例え、例えが過ぎると、先生ご自身「裸の大王様」になり過ぎるのではないですか?
数度繰り返し拝読しましたが、小生への「ご返事」、コメント、すでに日本語として理解不可能ですが、如何?
これ、先生ご自身の「語学に対する反省」と、ご自身の語学に対する修練の必要性、すなわち「ご自身への叱咤激励」が必要。それらを含めた「落し所」不在の記事とお見受けします。

6 : 湖の騎士 : December 29, 2005 07:36 PM

エセ男爵様 こういうブログ記事へのコメントの際には、自ずとルールというものがあるはずです。ジェントルマンとしての節度を保つこと。喧嘩腰にならないこと。特定の個人(この場合は筆者=私)をそしらないということです。私の書いている内容が気に入らなければ、直接メールで言ってくるか、あるいは無視すればいいだけのことです。この記事は最近23、4歳の若者が、自分の英語力が落ちたということを言ってきたので、やんわりとたしなめた際の副産物に過ぎません。これはこれで教育効果があったと思っています。

7 : リッキー : December 29, 2005 09:47 PM

確かに一度きちんと覚えたことは決して簡単には忘れないですね。耳にたこができるくらい何度も覚えさせられたことや、テストで間違えたところなど、強烈に脳に刺激をあたえたことなどはそう簡単には忘れることができません。「Security is sleeping in the back seat og the car.」この言葉は私にとって決して忘れることのできない言葉の一つです。

8 : エセ男爵 : December 29, 2005 10:26 PM

コメント(No.6)について、
廣淵先生のおっしゃっておられる(Blog公開記事コメント等に関する)ルールについて、よく理解できました。
また、この記事を書かれた背景も、おおよそ理解できました。
小生の記述に、失礼のあった事、認めます。
たいへん失礼致しました。
お詫び申します。
今後とも宜しくご指導賜りますよう、あらためてお願い申し上げます。

9 : 湖の騎士 : December 30, 2005 12:00 AM

リッキー様 あの「Security is sleeping in the back seat of the car.」をはっきりと憶えてくれたとはじつに嬉しいことです。あの「安全とは車の後部座席で眠ることだよ」というチャーリー・ブラウンの言葉はまさに名言です。こういう体に染み込んだ言葉や知識というものは、そう簡単には忘れません。忘れるというのは、「まだ体に染み込ませかたが足りない」のでしょう。いい実例を挙げていただきありがとうございました。

10 : 湖の騎士 : December 31, 2005 10:47 AM

エセ男爵様 ブログ公開記事に関する暗黙のルールについて、ご理解をいただけたようで、嬉しく思います。潔い謝罪の言葉はジェントルマンとしてのお心の表れだと思います。ありがとうございました。