View of the World - Masuhiko Hirobuchi

January 21, 2006

人相とホリエモン -学生へのメール

いまどき「人物を判断するには人相を見るのが大切」といえば、「なにを時代おくれのことを!」と反発する人が多いかもしれません。しかし中国では古代から「人相」は人物判定の最も重要で、たしかな基準とされてきました。何百万というデータの集積の中から、「こういう人間はこういう場合にこういうことをするものだ」という、大きな分類ができあがっていたのです。戦国時代の名臣といわれた参謀の中にも、国王のエキセントリックな性格を人相で判断し、危うく難を逃れて逃亡し、一命をとりとめた人がいます。逆に暴君の性格を読めず、ぐずぐずしていて殺されてしまった謀臣もいました。
さてホリエモンです。人格攻撃は避けねばなりませんが、彼の目付きはどう見ても異常であり、「ファナティックなもの」を秘めており、いつか大きく躓(つまづ)くだろうということを、直感的に感じていた人は多かったのではないでしょうか? すくなくとも「彼と組むのは危ない」と感じていた人はいたはずです。授業の中でそのことを話した大学教授もいます。
去年フジテレビとの攻防戦で、ライブドア社長を「新しい時代の経営者」とし、英雄のごとく持ち上げたしたり顔の識者たちがいました。彼らは人物を見る目のなさを反省などしていないと思います。過激な越王(えつおう)勾践(こうせん)の性格を見抜き、危険が身に迫る直前に急遽国を去った名臣のような慧眼(けいがん)の持ち主たちが、日本にもっとふえてほしいものです。

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COMMENTS

1 : リッキー : January 21, 2006 09:59 PM

 堀江氏は「金で買えないものはない」と強引なM&Aを繰り返してきました。その裏には多くの人からの恨みや憎しみをかったであろうことは容易に想像がつきます。「ホリエモン」とマスコミで持ち上げられれば人並みに喜びを隠せない様子でした。「会社は株主のもの」と株価の事のみを考え経営をしてきたようですが、会社は株主のものであると同時にその会社に関わっている多くの人のものであるとも思います。先生のおっしゃっていた様に堀江氏の目つきは異常です。言い切っていいものかとも思いますが・・・。会社を経営したり働いたりしていくためには「お金」と関わらずにはいられないと思います。しかし、人とも関わらずにはいられません。人の心はお金では決して買うことができません。堀江氏の様なことをしていると、お金がなくなったときどうなってしまうのだろうか?と心配になってしまいますね。

2 : 湖の騎士 : January 21, 2006 10:18 PM

リッキー様 「金で買えぬものはない」とたとえ心で思ったとしても、それを言わないのが教養であり紳士というものだーーという教養が堀江社長には欠けていました。ま、そんな慎み深さなどないところが彼の「売り」であり、人気の秘密でもあったのでしょうが、「目付き」はたしかに異常でした。マスコミによく登場する若くて金儲けに長けた錬金術師の中には、ほかにも「目が異常」な人がいます。よくよく注意したいものです。テレビなどもこういう人を甘やかして英雄に仕立ててほしくないものです。会社はお金とかかわらずにはいられないが、「人」ともかかわらずにはいられないーーという貴方の「良識」に全面的に賛同します。貴重なコメントをありがとうございました。

3 : 元室長 : January 23, 2006 04:04 PM

20世紀の「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏、「モノ作りのロマンチスト」と呼ばれた本田宗一郎氏。どちらの方々も20世紀の戦後復興の代表として評価され、現代においても彼らの物語は神話となって語り継がれていると思います。僕はこの堀江氏の問題についてあまり是か非かはまだいえませんが、企業買収という形で収益を得る”何も作り出さない経営”というのはやはり見直したいところがあるのではと感じます。

4 : 湖の騎士 : January 23, 2006 06:05 PM

元室長様 松下幸之助さんや本田宗一郎さんを出してくるあたり、スケールの大きなコメントをありがとうございます。私は堀江貴文氏の着眼そのものを非難しているのではありません。若者の中には一種の英雄であった彼が没落してがっかりしている向きもあるそうですが、無から有を生む錬金術もあってよいと思います。しかしその方法はフェアでなければいけません。この記事のポイントは、堀江氏の「人相」の中になにか「ファナティックなもの(昔の言葉でいえば「狂的なもの」)を感じ、「こういう男に近づくのは危ない」と感じた人がけっこういたこと。こうした人物鑑定の方法は中国の知恵の集積である「人相学」を下敷きにしているということです。若者が将来ビジネス・パートナーとしてだれかと「組む」ことを考える場合に、こうした「人相学」が大いに役立つだろうということを言いたかったのです。ちなみに越王のもとから去った「名臣」とはだれだったか、なぜ彼はそれまで仕えた主君から逃げたのか? そういうことにも興味をもってもらいたくてこれを書きました。

5 : 悠々 : January 24, 2006 10:19 AM

狂気を秘めた瞳、というのは有ると思います。きちんと対象に焦点を合わさない(合わせられない)様な眼差しです。虚ろとは違うように思えますが、私の場合、これがそうだ!と確信が持てる程、確かな感覚ではないです。
何となく不気味だ、お友達にはしたくないな。と言うところでしょうか?
不惑を過ぎたら、顔立ちは本人の責任だそうです。
私も人に信頼感とか安堵感を感じて貰える顔つきになりたいものです。
それにしても、最近の小泉首相のお顔立ちは、傲慢と焦燥の入り交じった、お気の毒なご面相に見受けられますが、私の思い過ごしなのでしょうか?

6 : 湖の騎士 : January 24, 2006 10:44 AM

悠々様 たしかに他人の顔について軽率な判断はすべきではありませんが、落語でいう「ああいう目はバカ目といいまして」という目付きはあると思うのです。六本木ヒルズの成金の中に、もう一人ファナティックというかルナティックというか、どうも危険を秘めた目付きの人がいますが、どういうことになるのでしょうか? それにしてもホリエモンの本質を見抜けず、広島6区の候補に擁立し、公認はしないものの「全面的応援」をした幹事長、現総務相、小泉首相の責任はどうなるのでしょうか? 「自民党があそこまで後押ししているなら大丈夫」と思ってライブドアの株を買った人も多いでしょう。その人たちは損害賠償の訴えでも起こすべきだと思います。小泉首相は選挙に勝ったことで明らかに思い上がっています。ご指摘のとおりです。

7 : Rei67. : January 25, 2006 12:44 PM

広淵先生の言うとおりです、眼は口ほどに何とやら。ですね。
自民の幹部の情けなさ、私も党員を降りるよ。

8 : 湖の騎士 : January 25, 2006 03:14 PM

Rei67様 小泉首相は一昨日の発言を叩かれたために、昨日はだいぶ殊勝な発言をしていましたが、武部幹事長はまったく反省などしていないようです。「マスコミの持ち上げ方が悪い」というのは言語道断です。時に軽薄に流れるマスコミなどに惑わされず真実を見極める目こそが、政治家に要求される条件でしょう。それをマスコミ報道に目がくらんで人物を見損なったというのは、絶対に言ってはならないせりふだと思います。お怒りの気持ちは本当によく分かります。