View of the World - Masuhiko Hirobuchi

March 07, 2007

親日的記者と反日記者 -

自分たちのことが外国にどう伝えられているかについて、私たち日本人はあまりにも無関心でのん気すぎます。「こんなにまじめに国際社会と仲良くやっていこうとしているのだから、この態度は他国の人々にも理解されているはずだ」と思いがちですが、実際はそうではありません。東京にやってくる前から「反日」で凝り固まっている特派員も多いのです。わけてもニューヨークタイムズの歴代の東京支局長が、日本に対する偏見と無知に基づく反日記者であったことは、有名な話です。この点については、「週刊新潮」の巻末ページにある高山正之教授の「異見自在」が、折にふれて伝えています。現在の支局長、ノリミツ・オオニシ氏もその一人です。
そうした無知と偏見、フェアネスの欠如による日本叩きをされても、日本は有効な反撃ができないできました。これに加えて韓国や中国の政府は、何回も執拗な日本非難を繰り返しています。これらに対しても日本政府は「その場を丸くおさめる」という態度の積み重ねでやってきましたが、そうした「謝罪」がいかに愚かであったかを証明するのが、今回アメリカ下院で決議されようとしている「従軍慰安婦」問題についての日本非難です。
さて、こうした反日的動きの中で、日本をきわめてフェアーに扱っている新聞特派員がいます。イギリスの高級日刊紙「デイリーテレグラフ」の東京支局長コリン・ジョイス氏です。氏が最近出版した『「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート』(NHK出版、735円)のご一読をお薦めします。この中でジョイス氏は、マスクをしている日本人を見て、工業化の行き過ぎによる排気ガスから身を守るためーーというふうな、おそろしく時代おくれの日本報道をしている外国人記者をするどく批判しています。いまどきマスクは「花粉症対策」というのが常識だということも知らない「反日」記者が多いのです。
とにかくこの本は、我々も気のつかない、数々の楽しい発見に満ちています。中でも感心したのは「鵜の胃と尾の絵」という言葉です。「ウ」(u)の一語で、あの鵜飼で有名な鳥を表し、「イ」(i)で最も大切な消化器を表し、「オ」(o)で尻尾を、そして「エ」(e)で「絵」(ピクチャー)を表す。いずれも母音一語でしょう。こんな短い言葉で表せる内容の豊富さに著者は驚いているのです。これを英語でいうと、ずいぶん長い言葉になることはいうまでもありません。繰り返しますが、「ウのイとオのエ」です。
とかく落ち込むことが多い昨今ですが、たまには本当の日本理解者もいるのだということを、ぜひ知ってください。いろいろなことが重なり、1か月近くも記事を更新しないで申し訳ありませんでした。

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COMMENTS

1 : yoyo : March 7, 2007 09:48 PM

お久しぶりに 記事が更新されていて 嬉しく思いました。なかなかコメントは書けませんが いつも御教示ある内容で 楽しみにしています。 御推薦の本 早速探してみましょう。

2 : 湖の騎士 : March 8, 2007 10:36 AM

yoyo様 長いあいだご無沙汰してしまいましたが、貴重なコメントをありがとうございます。この人の本は意外性とオリジナリティがあり楽しめます。アンフェアーで日本について何も勉強せず、それでいてダラダラと日本にいる(そんなに日本が嫌いならとっとと帰国すればいい!)多くの反日記者たちを見てきた私としては、この36歳の若い才能に期待するところが大きいのです。

3 : 悠々 : March 8, 2007 11:38 AM

お元気のご様子で安心しました。暫く更新がなかったから、お身体の具合が悪いのか、ご執筆やご講演でお忙しいのかと案じておりました。
「ニッポン社会」入門はアマゾンで早速オーダーしました。早く読んで見たいです。
短いセンテンスの日本語は、ご指摘の他に、東北弁で顕著です。寒いので成る可く口を開かずに会話するから、と言う説がありますが、本当かも知れません。会話が「ど」「ゆ」等の一語で成り立つのは愉快です。
私のブログなどは生半可な知識でいい加減なことを書き散らしていますが、特派員がその国の正確な知識も無しに、批判的な記事を書くのは見識が疑われますね。
政府も記者会見や広報の場で特派員諸兄に正しい認識を持って貰えるような方策をとって欲しいものです。

4 : 湖の騎士 : March 8, 2007 02:01 PM

悠々様 あたたかいお言葉をありがとうございます。しばらく記事を更新しなかったために、ご心配をおかけしてすみませんでした。私のPCは、なんらかの理由により調子が悪く、皆さんのブログへの書き込みができないことが多いのをお許しください。さて、今の日本に欠けているのは、「多少の軋轢があっても真実をいう」という勇気です。これを続けていれば、今回の米下院でのような不名誉な決議といったことは起こりようがなかった。宮沢総理ー河野洋平官房長官の「対韓謝罪」は、日本人に対する大罪です。根拠のない非難に対して謝ったことは、悔いを千載に残すものです。韓国の女性を国家権力により強制的に日本に連れてきて、慰安婦にしたという事実は全くなかったのですから。正直に外国に向かって真実を語ってゆくといういさぎよさが必要です。

5 : tiakujo : March 10, 2007 09:33 AM

> 「多少の軋轢があっても真実をいう」という勇気です。

また、先生と悠々さんのやりとりを読ませてもらって、にぶい頭を活性化させていただきます。

6 : 湖の騎士 : March 10, 2007 09:40 PM

tiakujo様 コメントをありがとうございます。楽しいはずのブログ記事としては、気の滅入るようなことも書いていますが、とくに世界からどういう目で見られているかについて、皆さんに少しでも知っていただきたいとの思いからです。私のPCそのものあるいは接続の具合が悪くて、貴ブログへの書き込みができず申し訳ありませんが、早急に直すようにするつもりです。よろしく事情をご賢察ください。

7 : tiakujo : March 10, 2007 11:30 PM

> よろしく事情をご賢察ください。
おねがいですから、こうしたことはおっしゃらないでください。
わたしのブログ内容は、以前にも増して、先生に読んでもらえるものではありませんから。読まれるのが恥かしいくらいです。接続できなくて、ほっとする思いです。

8 : Rei67. : March 17, 2007 10:03 AM

従軍慰安婦。
当時は民間で認められた施設があったように思います。
海外に進出した軍の慰問として仕事を求めて向かった
業者、国籍を問わず、その手の女性達が存在した、と、
理解してます。兵隊達は赤紙で狩り出されたが、女性は
その問うな事は、聞いてません。政府、マスコミは
事実は主張するべきです。

9 : 湖の騎士 : March 17, 2007 02:32 PM

tiakujo様 ご親切なコメントをありがとうございます。いつもご謙遜ばかりしておられますが、貴ブログは読む人を楽しませる配慮をしておられるのを感じます。

10 : 湖の騎士 : March 17, 2007 03:05 PM

Rei67様 宮沢首相も河野洋平官房長官も「ここで謝りさえすれば、韓国は以後この問題を蒸し返さない」と思い込み、事実も確かめずに慰安婦問題で謝罪してしまったのです。「信念」と「教養」の欠如です。韓国人は李王朝の昔から、常に敵対勢力を誹謗中傷してきました。そうした精神的な伝統を引き継ぐ人々だということを知っていれば、つまり韓国史についてもっと勉強していれば、あのような謝罪はしなくて済んだのです。