View of the World - Masuhiko Hirobuchi

September 28, 2007

先生方の「よい子」感覚 -

24日に長野県で、中3男子が斧で父親に切りつけるという事件が起きました。幸い父親の命には別状はなかったのですが、この報せを受けた校長先生のコメントがどうにも気になってなりません。校長は「あの子は学校でも喧嘩をするような子ではないのですがーー」と言っていました。つまり校長は、容疑者の中3生は「いい子」であり、学校でケンカをするような子ではなかったのに、こういうことになってしまい納得がいかない、と言っているのです。テレビでこのコメノを聞いて、私は驚きました。常識的には、「学校で友達とけんかするくらいの生徒のほうがまとも」なのではないでしょうか? 近頃の先生方の価値観では「けんかをしないのがいい子」で「けんかをするのは非行に走ったりする可能性のある悪い子」ということになっているようです。「何と人間というものが分かっていない人たちだろう」と思います。人間観察が浅薄すぎるとは思いませんか? けんかを奨励せよとまでは言いませんが、「けんかをするくらいの子のほうが暴発する危険が少ないものなのだ」という見方くらいできる教育者になってもらいたいものです。

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COMMENTS

1 : yoyo : September 29, 2007 08:00 PM

最近の 中高校生の起こす事件の教育当事者のコメント、会見には ???と思うことがあります。誠実さが感じられません。 一週間後には 全く違う内容になります。 私と似たような世代の教育管理者ですから とても恥ずかしい気持ちになります。良い子・悪い子の判断はなんでしょうね? 日頃何を見て 現場で過ごしているのでしょうね。

2 : 湖の騎士 : September 29, 2007 09:21 PM

yoyo様 お久しぶりです。ご自身の率直なお気持ちをうかがうことができて、本当にうれしいです。校長先生になるからには50歳を超えていることはたしかですが、ずっと硬直した物の見方をしてきたのでしょうね。最近のテレビでアフリカなどの番組をよく見ますが、ほとんど教育など受けていない父親や母親の人生に対するコメントの立派さに驚きます。日本の教育者や親よりもよほどしっかりした見識をもっています。

3 : 悠々 : October 2, 2007 01:13 PM

10日ほど欧州に行っていました。安宿に泊まって居ましたからTVのない時もあり、あっても地元の放送しか入りませんでしたから、日本の動きは一切分かりませんでした。
それでも一度だけ日本の事が報道されました。それは福田さんでも麻生さんでもなく相撲取りの朝青龍の動きについてでした。
向こうでは土地の人としか話す機会はありませんから、下手な英語での会話ですが、実にいろんな事を話題にします。そしてとても話し好きなんですね。
自分の考えを持っていてしっかりした意見表明をするし、こちらの話も良く聞いて理解を深めようとしています。
日本の教育で一番欠けているのは、自分の意見をしっかり言える、相手の言うことをきちんと聞ける、という習慣を教えていない事だと思います。

4 : 湖の騎士 : October 2, 2007 03:18 PM

悠々様 お帰りなさい。連日貴ブログを拝見して御帰りを待っていました。さて、仰せのとおりです。日本の教育では自分の意見がはっきり言えて、相手の話もきちんと聞くということを教えていないようです。あまりにも画一的な「善」の基準があって、そこから一歩も外に出られない先生が子供を教えています。欧米を旅されると、「当り前のことが当たり前に行われている」ということをあらためてお感じになるのだと思います。

5 : HANA : October 3, 2007 09:46 AM

先日テレビで教育に関する国際調査を発表していました。
調査対象は「東京、ワシントン、北京、ソウル、ヘルシンキ、ロンドン」の6都市の小学生。

具体的な内容は忘れてしまいましたが、東京の子供たちは教育への期待、意欲が他の5都市に比べて極端に低いという結果のようです。

「今の勉強が将来の自分の人生の役には立たない」「いい大学に行っても将来幸せになるとは思えない」というようなことだったと思います。

また「知識を得ること」「新しいことを覚えること」に楽しさを見出せない子が多いとも言っていました。

どこがどういう目的で調査したものかは知りませんが、日本の結果については納得してしまいます。うちの息子や他の子供たちを見ていてもおそらく同じような結果でしょう。

日本の教育では高校までは皆に同じ答えを求めます。ひたすら模範解答どおりの解答を求められます。

実は息子の中学のある先生は教科書にとらわれない授業を実施しています。グループでテーマに沿った研究をさせているのです。3年生なので実は親たちには不評です。先生に文句を言った保護者もいるようです。

高校入試を考えると生徒の中にも不満はあり、またそうでない生徒はグループなのをいいことに全く勉強しない子もいるそうな・・・。

かといって欧米の子供たちが皆勉強が大好きで楽しくやっているとは思えません。ただ日本では勉強が好きで楽しくやっている子が尊敬されないというのは悲しいことです。

6 : 湖の騎士 : October 3, 2007 01:30 PM

HANA様 学んでいることが楽しくなくて、将来の役には立たないと思っている子供や若者が圧倒的に多いのが日本です。子供の興味を引く授業ができない先生が学校をつまらなくしているのも事実です。思想教育ばかりして、日本は悪いことをしたのだということを、繰り返し教え、何ら建設的なことを教えない先生もいっぱいいます。中学・高校になると「入試に出ないことは教えない」傾向が強まり、親も「入試に直接役に立つ授業」を望むようになります。ご子息の先生が教科書にとらわれない授業をなさっているというのは、非常にいいことだと思います。それでも「不評」というところに、今の日本が凝縮されているようです。私は自分のできる範囲でもう少し明るい日本になるための提言をしていきます。その中身はしばらく待ってください。