View of the World - Masuhiko Hirobuchi

February 27, 2008

NYフィルの平壌公演 -

26日(火曜)にニューヨーク・フィルが北朝鮮の首都ピョンヤン(平壌)で初めて公演しました。世界15か国にテレビで生中継され、かつてのアメリカと中国の外交関係開始に先立つ「ピンポン外交」になぞらえて「バイオリン外交」と呼ぶメディアもあります。果たしてこの演奏会が、北東アジアに緊張緩和をもたらし、北の「核」放棄につながるのか、それともアメリカは北に巧みに利用され時間稼ぎを許しているのか? 真実を読むのは非常にむずかしいところです。NYフィルは偉大な一歩を印したのか、それとも金正日体制を支える愚行を犯したのか? ヒル国務次官補は希望的観測を口にしていますが、ライス国務長官の見方はもっと冷静です。場所が日本から遠いことと、参加者の中に日本人がいないことで、日本人の関心はいまひとつのようですが、何年かのちに「ああ、そういうことだったのか!」と振り返れるように、もっと注意ぶかく見守りたいものです。折しも太平洋の彼方では、ヒラリー対オバマが、舌戦の真っ最中(日本時間27日午前11時現在)だそうです。果たしてこちらの方の戦いはどうなるのか。これも目が離せず、今年は忙しい年です。

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COMMENTS

1 : 悠々 : February 28, 2008 09:32 AM

ニューヨークフィルの北朝鮮での演奏はおそらくアメリカ政府の要請があっての事でしょうが、私にはその真意は測りかねます。
ニュースでその演奏を見て驚いたのは、ニューヨークフィル楽団に北挑戦の楽団員が参加していたことです。指揮者に寄ればなかなかの技量だと言うことですが、あの国にクラシック奏者が存在する言うことが私には驚きでした。
バレー団その他の演技集団と一緒で国威発揚のために特別待遇で育成されているのでしょう。
北朝鮮の一般庶民がオーケストラの演奏を楽しむ余裕を持っているとは考えにくいです。

2 : 湖の騎士 : February 28, 2008 10:34 AM

悠々様 アメリカは大量破壊兵器が「あるのではないか」という疑惑だけでイラクに侵攻し、大統領を捕え、処刑しました。この基準で行けば北朝鮮にも同じことをするべきでしょう。しかし、北は核実験までしながら生き延びています。ブッシュ政権は「血迷っている」のか、あるいは一般の目には見えない「何か」の理由があって北を甘やかしているのか、真相はわかりません。NYフィルは愚挙を犯したーーと見る見方が、昨日あたりから増えてきているようです。

3 : HANA : March 2, 2008 06:34 PM

ニュースを聞いて「芸術は政治を越えるんだ」という程度にしか認識しませんでした。やっぱり政治とは切り離せないのでしょうね。

NYフィルは冷戦時代のソ連でも演奏しているんですね。
NYフィルだけでなく、その他のオーケストラも中国やベトナムなどに出かけているんだとか・・・。

ただ、それらはいずれも国交正常化が見え始めた頃のことのようですので、今回の北朝鮮での演奏はやはりかなり異例ということでしょうか。

ライス長官の「過大評価すべきではない」という発言はうなずけます。

また、北朝鮮の国立交響楽団が9月にロンドンで公演するというニュースもありましたね。
さらにそのお返しとしてエリック・クラプトンが平壌でコンサートですって!

たしかに政治的な交渉よりも芸術での交流の方がはるかに深い交流ができるでしょうからこういう交流は多いに賛成ですが、そんな簡単な話ではないのでしょう。

でも、北朝鮮にどんどん外国の人が入ってその現状を世界に伝えてくれたらなとは思います。

4 : 湖の騎士 : March 2, 2008 07:31 PM

HANA様 NYフィルが平壌で演奏したからといって、「それがどうした?」と思っている人も多いでしょうね。そういう中でこれに伴ういろいろな情報をお送りいただきありがとうございます。とにかくピンポンでもオーケストラでもいいですから、どんどんあの国に入っていって、じっくりと実態を見てきてほしいです。韓国の大統領も変わった今、北朝鮮が自国を取り巻く環境の激変に気付いて早く自らを変える努力をしてほしいものです。