View of the World - Masuhiko Hirobuchi

May 04, 2009

アメリカ人も肩書き大好き -

日本のビジネスマンは肩書きが大好きとよく言われますが、肩書きが好きなのはいずこも同じです。とくにアメリカ人がそうです。そうした肩書きの中でもやたらに多いのが「ヴァイスプレジデント  Vice President」。英語に慣れていない日本人は、純情にもこれを「副社長」と勘違いしますが、とんでもない。実態は「部長」くらいがいいところです。会社の上層部でもこの肩書きはわりと乱発(?)しやすいと見えます。というのもアメリカではこの肩書きをだれも副社長などとは思っていないからです。かつて笑い話になった、嘘のような本当の話がありました。あるスーパーマーケットへ、取引先から電話がかかってきました。「もしもし、パイナップル担当のヴァイスプレジデントをお願いします」すると交換台の女性が答えました。「あのー、生(なま)担当と缶詰担当がございますが、どちらにお繋ぎしましょうか?」。このジョークは「ヴァイスプレジデント」なる者が、アメリカの会社にいかに多いかを皮肉ったものです。知らない人はヴァイスプレジデントと聞けば、一瞬相当にえらい人のように聞こえますが、実態はパイナップルだけをを専門に扱っている部長さんくらいのものです。しかもその「パイナップル部」なるものが、生鮮パイナップル課と缶詰パイナップル課に分かれていて、それぞれに担当のヴァイスプレジデントがいるので、交換嬢は「どちらをお呼びでしょうか?」と聞いたという次第。
「そんなにヴァイスプレジデントが多いのなら、本物の(?)副社長はどう呼ばれているんだ? 混乱が起きないか?」と心配なさる方もいるでしょう。ご安心ください。社長に次ぐ本物の副社長の場合は、エグゼクティブ・ヴァイスプレジデントとかシニア・ヴァイスプレジデントと呼ばれて、ただのヴァイス・プレジデントとはきちんと区別されています。日本の会社の副社長さんたちは、英語の名刺をお作りになる際には、よくよく気をつけてください。ヴァイスプレジデントの前に、Executive という一言が入っていない場合は、外国に出かけてかなり粗略に扱われる可能性が高いです。まさか「缶詰パイナップル担当」相応に見られることはないでしょうがーー。

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