View of the World - Masuhiko Hirobuchi

May 23, 2009

麻生総理は笑いすぎ -

いつも苦虫をかみつぶしたような顔をしているよりは、明るく笑っているほうがいいにきまっています。ましてや一国の最高リーダーともなれば、顔を見ているだけで陰鬱な気分になる人よりは、笑顔を見て国民が元気になれる人のほうがよいのはいうまでもありません。しかしそれも程度問題。麻生総理は就任時から笑いすぎです。笑ってはいけない時でも笑っています。各国の首脳がたくさん集まったワシントンやロンドンでの金融サミットでも、彼の笑顔はひときわ目立ちました。世界は未曾有の経済危機の中にあり、首脳たちはいずれも苦しんでいる時に、こうも無邪気に笑っていたのでは「あいつはバカか」「よほど感度の悪いやつ」「なんにも考えていないのじゃないか」と思われてしまいます。かれの笑顔過剰は日本の国益にとって明らかにマイナスです。このマイナスが最もあらわになったのが、先般のプーチン・ロシア首相との会談でした。日本はロシアとの間に北方領土問題を抱えており、どう考えてもここは笑うべき場ではありませんでした。しかし我が総理は、底抜けに明るく笑っていました。これでは百戦錬磨のプーチン首相に完全に舐められてしまいます。こうした懸念を抱く自分は考えすぎかとも思っていたのですが、同じことを考えている人は他にもいることが分かりました。14日付けの産経新聞一面に櫻井よしこさんが、「麻生首相に申す」として、難問を抱えた日本国の首相として、プーチン首相との会談では笑うべきではなかった、と厳しく批判しています。麻生さんは、ご自分なりに笑顔が人の心を和ませ、日本の国益にもかなうのだと信じているのでしょうが、それは時と場合によりけりです。笑顔は時に大衆の「人気」を得るのに役立つかもしれません。しかしそれが「信頼」を失うことに繋がる場合もあるのです。とくに外国の要人との会談の場合にはよくよく気を付けていただきたいと思います。

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COMMENTS

1 : 職人希望 : May 23, 2009 04:00 PM

確かにテレビで視る首相は、笑顔が目立ちすぎている印象を受けます。ただ、公的な場での立ち居振る舞いをノーカットでみたことがありません。その辺の裏方事情は、湖の騎士様がお詳しいと思います。実際どうなのでしょうか?

テレビはどうしても編集者の意図が入るでしょうし、最近は本当に信用できません。

ただ、仮に笑顔が目立ち過ぎだったとしても、3年首相の座に座り続けることができれば、引退の頃には好意的な取り上げ方で世界がニュースにしてくれるかもしれません。

2 : 湖の騎士 : May 23, 2009 05:49 PM

職人希望様 去年の1月、麻生さんが無役のころ、ある新春セミナーの講師として登場しました。この時は余計な笑いがまったくなかったことを思い出しました。総理になってからは、マスコミに気を遣いすぎて、笑みを絶やさないのでしょう。「世論」という気まぐれなものに気を配らなければ、総理大臣という職はつとまりませんから。TVのディレクターや記者が意図して麻生さんの笑顔を多くするように編集しているとは思えません。ご指摘のように3年総理の職責をつとめあげれば、マスコミももっと好意的な取り上げ方をする可能性は十分にあります。彼の祖父吉田茂さんがそうでした。まるで極悪人のように扱われていたのが、「まれに見る大宰相」へと評価が変わったのは引退後数年してからでしたが、マスコミも人を見る目がないものだと、子供心に思ったものです。

3 : alien : May 24, 2009 03:16 AM

イギリスにいた頃、笑顔の効果的な使い方をあるタイプのイギリス人女性達から見せつけられました。あるタイプというのは、すごく性格がきつくて自信家で舌鋒鋭く人に上から物をいう女性達のことです。日本では見られないぐらいおっかない。そんな彼女達にイギリス人男性が嬉々としてお仕えする様子を観察した結果、笑顔の希少価値について「なるほどねぇ」と納得しました。彼女達は美人で頭もよく日頃からツンツンケンケンと論理的な攻撃も容赦がないので、たまにニッコリして「good boy!」とか「well done!」と彼女達から褒められると男性は心からホッとすると同時に物凄いご褒美をもらったような誇らしい気持ちになるのです。みごとな飴と鞭!かくして完全支配が確立するのです。

マスコミに叩かれても叩かれてもへこたれずに笑顔を絶やさない麻生総理の精神力には敬意を表したいと思いますが、笑顔ものべつまくなしでは効果が薄れてしまうようです。プーチンが総理の表情に一喜一憂するほど、笑顔も戦略的にお願いします!

4 : 職人希望 : May 24, 2009 10:07 AM

yahooニュースより
小沢氏は、首相について「ぐずぐず解散を先延ばしする、ぐずな総理」と酷評。「国民に目を向けた政治を実現するには、皆さんの1票1票で政権を代える以外にない」と強調した。 

この人の育ちの悪さに比べると、、、

5 : 湖の騎士 : May 24, 2009 10:37 AM

alien様 イギリスのツンケンした美人たちが男を支配する術をご紹介いただき、目からウロコでした。ちゃんと計算して笑顔を用いているというのは大したものです。我が総理大臣も彼女たちに学んでほしい! このご体験は本当に貴重な示唆を含んでいます。ありがとうございました。

6 : 湖の騎士 : May 24, 2009 10:55 AM

職人希望様 小沢氏は人のことを品がない言葉で罵りますが、自分への批判を笑って受け止める度量がない御仁です。少しでも批判されると猛然と噛みつき、そのために民主党の若手議員たちは誰も恐くて本当のことが言えません。笑ってばかりいる総理にも困ったものですが、のべつまくなしの仏頂面よりは数等いいですね。

7 : 悠々 : May 24, 2009 11:26 PM

麻生総理の笑い方は前から気になっていました。
楽しくて、あるいは嬉しくて笑っているようには見えないからです。あの笑い方は「せせら笑う」と言う類の人を小馬鹿にしたときの笑い方です。私は自分が馬鹿にされて居るように思えて腹を立てて居ましたが、先生がご指摘のように、無理に「作り笑い」をしているのだと思えば多少気が休まります。
無理に威厳を取り繕うことはありませんが、一国の総理たるもの、せせら笑いや作り笑いは百害あって一利無しです。

8 : 湖の騎士 : May 25, 2009 10:19 AM

悠々様 麻生総理も職業柄かなり無理をして笑っているのでしょう。そう思えば「いじらしい」という声が出てきてもよさそうなものですが、それが出てこないところが「不徳のいたすところ」なのだと思います。しかし彼の場合まだ許せるのは、国家観とか外交観について根本的な「ゆらぎ」がないことです。この点、鳩山民主党代表は初めから「ゆらぎっぱなし」です。大衆はその辺の危険性を見ずに、単に好き嫌いで物事を判断し、政党の支持を決めています。マスコミも好き嫌いがはげしすぎ、情緒過多です。なんだかナチスを支持したドイツ国民と同じ過ちを、今度は日本人が犯しそうな気配で恐ろしいです。