View of the World - Masuhiko Hirobuchi

September 27, 2009

「タケヤブヤケタ」の英語版 -

どこの国にも「上(左)から読んでもOOO 下(右)から読んでもOOO」というような、言葉遊びがあります。日本で断然有名なのが「タケヤブヤケタ」で、子供のころはこの仲間の言葉をずいぶん憶えたはずですが、「他にどんなものがあるのか言ってみろ」と言われれば、にわかには出てきません。たくさんお手持ちの方はどうか教えてください。
英語での逆さ読みとまとも読みが同じものも、いくつか知っていたはずですが、こちらも忘れてしまいました。誰かに習ったのではなくて、本で「すっと」読んだだけなので、記憶に残らなかったのでしょう。お手許に豊富な実例がおありの方は、ぜひ教えていただきたいものです。
私が憶えているのは、次の例くらいです。

 ABLE WAS I  ERE I SAW ELBA
(「エルバを見る前は余には力があった」)。

Able was I は文語的表現で I was able というよりはだいぶ重々しく聞こえます。

もちろんエルバ島に流されたナポレオンの言葉です。 ERE (ere) は before の古い形です。たしかに戦争に敗れて、エルバ島に流される前のナポレオンには、軍事力も、政治力も気力もありました。しかし彼はタフで、やがてこのエルバ島の幽閉生活から脱出します。「エルバを見てのちも余には力があった」と言い換えたいところでしょうが、そうすると「左から読んでも右から読んでも同じ」にはならなくなってしまいます。
固い話が続いたので、ちょっと頭の骨休め(?)をしていただくために書きました。

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COMMENTS

1 : 泥田の落武者 : September 28, 2009 01:59 AM

腰抜け外務省改め、泥田の落武者でございます。

この手の言葉遊びは日本語の特権かと思っていましたが、ヨーロッパにもあるのですね。さすがナポレオン。

目からうろこが落ちました。

また、英語の生兵法は怪我のもとは自分の経験からもそう思います。教養あるネイティブの英語にはそうそう適うものではありませんからね。

2 : 悠々 : September 28, 2009 08:26 AM

回文というのは子供の頃には皆興味があって遊んだのですね。
私もいろいろ覚えていたはずなのですが、思い出せません。
日本回文協会というのがありました。
世の中色んな集まりがあるのですね。
英文ではアダムとイブのやりとり回文が面白いです。

  MADAM,I’M ADAM

  MAD? AM I,MADAM?

  MADAM,IN EDEN I’M ADAM.

  EVE

回文協会のURL
http://www.kaibun.jp/cgi-bin/kaibunHP/sitemaker.cgi?mode=page&page=page1&category=1

3 : 湖の騎士 : September 28, 2009 05:30 PM

泥田の落武者様 今までといい今回といい、ユーモアあふれるHNを考え出されるお力に感嘆しています。さてナポレオンもよく言ってくれました。誰か後世の人間の創作でないことを願っています。ご指摘のとおり生兵法の英語を振り回す有名人も困りますが、その内容にまったく関心を示さず、ただ「あの人は英語がペラペラ」と信じ込んでしまう政治記者のオツムの程度がもっと心配です。こういう連中の伝える永田町ニュースは日本および日本国民を毒すること甚だしいものがあります。

4 : 湖の騎士 : September 28, 2009 05:43 PM

悠々様 早速のご教示ありがとうございました。回文協会などという粋な団体があるというのは知りませんでした。楽しいですね。さっそくクリックしてみました。思い出したことや、新しい発見がいくつかありました。それにしてもアダムとイブにまつわる回文がすらすらと出てくる悠々様の頭の引き出しには感心しました。ひとつ超くだらないものを作ってみました。「トマトはトマト」です。「それがどうした?」と聞かれても困るのですがーー。

5 : ベル : September 29, 2009 01:19 PM

ちょうど頭がお疲れモードでしたので、私も喜んで参加させていただきたいと思います♪これもくだらないのですが、「マカオのオカマ」「チンピラピンチ」はちょっと笑えて癒されます。「薬はリスク」も的を得ていて好きです。
あと「数学と理科ばかり解くガウス」はどうでしょうか。ガウスはガウス記号を作った数学者で高校の数学で習った記憶があります。違和感なく情景が浮かびお気に入りの一品です。漢字編だと人名ですが、茂木茂(もぎしげる)さんという知人がいて一度聞いたら忘れられないです。英語は造詣に深くないのでなかなか名回文を作るのが難しかったです☆先生や悠々様には頭の下がる思いです。新しい風が頭の中を通り抜けるような新鮮さを体感できました、ありがとうございました。^^

6 : 湖の騎士 : September 29, 2009 03:54 PM

ベル様 実に愉快な例文をありがとうございます。どれも心の底から笑えます。こういうことを最初にだれが考えつくのか、そういう人を尊敬します。世の中を明るくしてくれますね。また思いついた時に教えてください。

7 : niraikanai : September 30, 2009 07:27 PM

ご無沙汰しております。
「汎ヨーロッパ・ピクニック」がなぜ起こったのか、
王冠の数奇な運命や、罪の意識を持ちつつ政治を行った
書記長の存在など、たいへん興味深く6話を拝読いたしました。

私が生まれてからの30年余り、世界ではこんな動きがあったのかと驚き、知らなかった歴史が多いことに反省しました。
(王冠が返還されたときのニュースを見たかったです)
まだまだ勉強することは多くあると実感でき、いい時間を過ごせました。ありがとうございます。

8 : 湖の騎士 : September 30, 2009 10:17 PM

niraikanai様 ハンガリーの王冠の話から中東欧の無血革命のことを語った文章をお楽しみいただけたようで、非常に喜んでいます。世界には知らないことがいっぱいですが、ある強力な手がかりが得られれば、そこから「本質的なもの」が見えてきます。この王冠ひとつからでも、「自由」を奪われた全体主義(社会主義・共産主義)政権下での生活がどんなに惨めなものであるかが、わかっていただけたと思います。明日への希望と勇気が湧いてくる話になっていればよいなと思いつつ書きました。コメントありがとうございます。