View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 08, 2009

小田原評定は国を滅ぼす -

最近の鳩山政権の米軍沖縄基地問題への対処の仕方を見ていると、まさに「小田原評定」という言葉がぴったりです。外相が「A」と言い、首相が「B」と言うかと思えば、国土交通相が「C」と言う状態で、これに沖縄の関係市長や知事がさらにそれぞれの意見を言うのですから、話はまとまりません。首相は年内に決めると言っていた前言をひるがえして、決着は年明けになると言いますが、腹は政権を取る前から決まっていなければならなかったはずです。要するに優柔不断で、自分では決められないのでしょう。ここで思い出すのは、天正18年(1590年)、豊臣秀吉、徳川家康らの大軍に包囲された小田原城のことです。籠城を主張する重臣と野戦で事を決すべしとする北条氏邦らの意見が合わず、何日も何日も評定(会議=軍議)を重ねてばかりいて結論が出ませんでした。その間に、敵方は着々と包囲網を縮め、ついに北条方は降服し、城を明け渡さねばならぬ羽目に陥りました。城主は切腹し、ここに早雲以来続いてきた北条氏は滅びたのです。以来「小田原評定」というのは、物事の決まらないさまを表す不名誉な言葉となりました。「拙速は巧遅にまさる」という格言もあります。いくらなんでも、もうそろそろ鳩山首相もどんと腹をくくるべきです。民主党がつぶれるのはやむをえないとしても、日本が政権の判断ミスにより大打撃を受けるわけにはいきません。沖縄で決断を下したら、大車輪で景気刺激策に踏み切らないと間に合いません。この経済危機がいかに恐るべきものであるかも、内閣は悟っていません。鳩山政権にずっと好意的だった「週刊朝日」(12月18日号)が、ついに「民主党不況で 大失業時代へ」という大見出しを表紙に掲げました。この政党の危機対処能力と理念の誤謬を見破ったためだと思います。

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COMMENTS

1 : 悠々 : December 9, 2009 06:35 PM

鳩山内閣の迷走ぶりは困ったものです。
二党合わせても10議席程度の連立相手から、勝手なことを言われて右往左往しているのを見ていると歯がゆいです。
政治という世界は正義とか国民のためと言う理論よりも数で物事が動いていく場所ですから、わずか10人といえども侮れないと言うことはよく分かりますが、それにしてももっと毅然とした態度で臨んで欲しいものです。
社民党も国民新党もあんな横やりを入れてそれが国民に支持されると思っているのでしょうか?次回の選挙では議員数はゼロになるのではないかと私は思っています。
鳩山総理の性格が優しいのだとは思いますが、それは家庭内であるいは国民に対して優しさを発揮してもらいたいです。
国会内ではもっと毅然とした態度で臨んで欲しいです。

2 : 湖の騎士 : December 9, 2009 09:02 PM

悠々様 首相にはもっと毅然としてもらいたいというのは大賛成です。しかし彼は幸夫人と外国に出かけることが最大の関心ののように見えます。社民と国民新党を切って、いっそ公明党あたりと連立しても、今ならだれも公明党を批判しないだろうという声も最近聞こえてくるようになりました。図に乗りすぎた人々と袂を分かつくらいの気概を示せば、民主党の人気はもっと上がるでしょうにーー。

3 : 泥田の落武者 : December 9, 2009 09:13 PM

湖の騎士様、

「小田原評定」と鳩山政権を一緒にされては、後北条氏がかわいそうかと思います。

彼らは戦略的従深の浅い西方正面に、足柄城、中山城、韮山城を築き、或いは強化し、十分な兵力を入れて、西軍の北上を小田原城正面の箱根の山塊でく止めるべく、最大限の努力をし、芦ノ湖畔での主力決戦も構想していました。

確かに彼らの防衛構想は、一部、彼らの希望したようには機能しませんでした。しかし、その当時の軍事常識としては、十分な処置は行っています。

現在の鳩山首相のように、なんの策もなく、なんの方針もなく、ただ声の大きい方へふらふらするような性根の座っていない、「子供手当」をママから貰って、「税金払いたくない」という一点だけはブレない男に、安全保障を任せるのは天下国家の不幸でしょう。孫子が説いたように「兵は国の大事、死生の地、存亡の道」ですから。

4 : alien : December 10, 2009 07:58 AM

こんなこと言うとあまりにも感情的で湖の騎士様のブログの品位を汚してしまいそうですが…、故事と言えば、ここ数日、テレビで見た「風林火山」のあの場面が頭をよぎるんです。武田信玄が若かりし頃、父親を甲斐の国から追放する場面です。三河の国での物見遊山の滞在を終えて帰途にあった父親が自国に入ろうとするとバリケードがはってあり配下から弓を以て入国を拒否されて三河に引き返すという話です。あの…小沢さんの600人の大訪中団、もう帰ってこなくていいですから。
それから拙速と遅巧のことでは、事業仕分けで国民の精神活動の存亡がかかっている学術、スポーツ、芸術の分野への助成は何も考えずに、というか考えるに足る見識の無い人達が、あっという間にバッサリ切り捨てて、一方、基地問題のように急ぐ場面ではモタモタして、このアベコベの大混乱ぶりに頭がくらくらします。来年早々、外国人参政権や人権擁護関連等の諸々が国民が知らないうちに超スピード可決されるでしょうし…、ほんと、もう帰ってこなくていいですから。       

5 : mayu : December 10, 2009 10:08 AM

 平凡な主婦の感想と軽く目を通して頂ければと思います。
 新聞テレビの殆ど(特にNHK)が特定国に抑えられていることを念頭にみていますが、最近のテレビAでは偏向していることを隠そうともしません。周囲の人達に何気なく話題を振っても怪訝な顔をされてしまい、政治や宗教など微妙な問題について解ってもらえるまではいかずとも今何が起こっているか気付いてもらう事の難しさを感じています。
 小沢一郎が熱心な国会法改正による、内閣法制局長官の政府特別補佐人からの削除や、千葉景子法務大臣!!の度重なる最高裁判決の無視(不法入国者への特別許可)これら一連の動きは、憲法違反である外国人参政権法案を押し通すための布石に思えるのですが・・・
 内情は全くでたらめな事業仕分けに惑わされているのでしょうか、内閣支持率の高さには暗澹とさせられます。
 立花隆氏がいみじくも漏らした、「民主党は日本を潰す気か」という言葉は、まさに的を射ています。経済、外交、挙げ句は主権の譲渡まで、鳩山総理は意図的にこれらを進めていると思うと今までの動静がぴたりと重なって見えてきます。


6 : 湖の騎士 : December 10, 2009 02:14 PM

泥田の落武者様 仰せのとおりだと思います。民主党がやっていることは、小田原評定には遠く及びません。北条一族も「民主党と我らをたとえるなどはもってのほか。馬鹿にするな」と泉下で怒っているかも知れません。その民主党の「本質」が見えていない人があまりにも多いというところが恐ろしいです。「支持率」が高すぎて、政権は反省する気配がまったくありません。「事の本質」を分かってもらうためには、こういうたとえ話も役立つと思ってこの記事を書きました。

7 : 湖の騎士 : December 10, 2009 02:30 PM

alien様 急がねばならぬ沖縄問題をいたずらに引き延ばし、慎重な審議を要する学術予算をバッサリと削るというのは、物事の優先順位がまったく分かっていない証拠です。「支持率」という魔法に幻惑されて、マスコミも内閣に甘すぎます。この国全体が「破局」に向かっているという認識が、政権内部にまったくないのが恐ろしいです。メディアに対して、電話、Fax,手紙などでどしどしご意見を伝えてください。メディアの窓口は2か月前に比べて、相当政権に厳しくなってきています。

8 : 湖の騎士 : December 10, 2009 02:56 PM

mayu様 ご懸念はことごとく当たっていると思います。「民主党は日本を潰す気か」という立花隆氏の言葉は、まさに的を射ています。こういうふうに頭の回路が狂った人たちには、理性でいくら説得しても通じないから困ります。週刊誌に続いて大新聞が、政権のおかしさについて大々的に指摘するしか、日本の破滅を防ぐ道はありません。

9 : とりのぼ : December 10, 2009 11:24 PM

「民主党の仕分け作業の目的は如何に?」

建前としては、国民の大切な税金を有効活用するために、無駄を徹底的に排除する事でしょう。ただし、本音の部分では、これまでの自民党政権における、自民党と産業界との癒着(族議員の影響力)をぶった切ることが大きな狙いだったのではないでしょうか?

今後は、「お金が欲しかったら民主党にお願いしなさい。誰が、お金を配分しているのか良く考えなさい。」的な政権交代の影響力を産業界(多分、自民党を含む。)に見せつけるための、大イベントだったのでしょう。

堀江貴文さんは、ブログ で「しかし、仕分けでたった1.7兆しか削減してねーのに7兆を超える補正予算って、もう本当に終わってますね。せっかく政権とったから引き出せる金は全て引き出してやる的な。世も末です。」と書かれています。

国民が選んだ政権が実施していることなので、我々が文句を言う筋合いでは無いのですが、反省をするのならば「マスコミの論調にのせられて、雰囲気で政権を選ぶことはやめましょう。」という事でしょう。

ただし、今回の仕分け作業は、蓮訪議員等の奇抜な発言に振り回されていましたが、「真に必要な物は何か?」ということが先鋭化された部分も有ると思います。仕分け人の結論とは裏腹に、科学技術に関しては、結果としては我が国にとって重要な部分であるということがはっきりしたような気がします。これは、良かった点だと思います。

仕分け人の皆様、お疲れ様でした。功罪ありますが、だらだらと垂れ流してきた予算の内容を国民が知ることが出来た点は評価に値すると思います。

10 : 湖の騎士 : December 11, 2009 02:27 PM

とりのぼ様 今回の仕分け作業はテレビを宣伝に活用したという点で与党の勝利でしょう。まるでテレビでのマジックショーみたいでしたが、大衆の多くはこの仕掛けに参ってしまったと思います。しかし、不況が深刻化するのはこれからです。「ショーばかりで生活はちっともよくならないじゃないか」という不満の声が上がってくるでしょう。タネも仕掛けも分かってしまった手品は2回目からは効果がありません。情緒に流されぬ大衆がふえるしか、この危機を乗り切るすべはありません。しかし、大多数は依然として情緒的なままだろうと思います。

11 : 泥田の落武者 : December 11, 2009 07:34 PM

湖の騎士様、

たびたび失礼します。

小沢の「人民解放軍の野戦軍司令官」発言ですが、狂気の沙汰としか思えませんが。仮にも仮想敵国たる中国に出かけて、相手の国家元首の前で媚を売るにも程があろうかと思います。民主党の要人は仕訳を「文化大革命」に擬えてましたし。

輪をかけて、決断力のなさでは天下逸品の鳩山が、中国のごり押しで、天皇陛下を格下の中国の次期総書記「候補」に会見させるという「天皇陛下の大安売り」を決断するという英断。

立花氏ではありませんが、「民主党は日本を中国に売り飛ばす気か」と思えてなりません。

12 : 湖の騎士 : December 11, 2009 09:33 PM

泥田の落武者様 再度のコメントありがとうございます。北京での小沢発言について、丁度触れたいと思っていたところでした。新しい項目として掲載しましたので、そちらもぜひお読みください。「民主党は、内野ゴロを打ったバッターが懸命に三塁に向かって走っているようなもの」と評した外交評論家がいますが、鳩山・小沢・岡田各氏ともそろって感覚が狂っているとしか言いようがありません。