View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 16, 2009

板を削る人 大寺院を建てる人 -

ある建築現場で一人の男が板を削っていました。通りがかりの人が尋ねました。「あなたはここで何をしているのですか?」 男は答えました。「はい、板を削っているんです」。同じ現場で同じような仕事をしている男に、通行人が尋ねました。「あなたはここで何をしているのですか?」 聞かれた職人は傲然と胸を張って答えました。「私は大伽藍(だいがらん)を作っているんです」
大伽藍(大寺院)を作るといっても、彼のしていることはただ板を削るだけです。それでもこの職人は、自分が担当している仕事が、全体の中でどういう役割を果たしているのかを、常に自覚しつつ働いているわけです。担当している細かい部分だけを見るのではなく、大建築の一部としての自分の仕事を自覚しています。一方、他人がどういう仕事をしていようが関心がなく、自分の役割さえこなしていれば給料がもらえる、なにも好きこのんで他人の領域にまで首を突っ込むことはないのだーーというのも一つの考えです。
さて、あなたはどちらの考えに賛成ですか? あるいはどちらのタイプですか? 今の日本に話を拡げると、「板削り型」と「大寺院建築型」のどちらが多いでしょうか? 自分の周囲を見て、次には政府の閣僚のタイプから総理大臣の性格・見識にまで想像を拡げてみてください。
我が国の総理大臣は、はたして大きな寺院の設計図が頭に入って働いているのか、それとも板を削ることに汲々としているのか? 世界の指導者たちはどうか? 自由自在に脱線もこじつけもなんでもありということで、どうかご意見をお聞かせください。

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COMMENTS

1 : 泥田の落武者 : December 17, 2009 06:26 PM

湖の騎士様、

こういうのはどうでしょう?

ある建築現場で柱を削っている男がいました。通りがかりの人が「何をしているのですか」と聞きました。その男は「柱を削っているんです。」と答えました。通りがかりの男が良く見ると、その柱は建物の心柱でした。おしまい。

2 : alien : December 17, 2009 10:11 PM

最近、習近平氏が強引極まるやり方で天皇陛下の謁見を賜った件で話題となっている宮内庁の羽毛田長官の対応は木を削ったのか、大伽藍を念頭にしたものか、私は判断を迷っています。宮内庁へは支持のメールやファックスが殺到しているとのことです。わたしも始めは「人生を賭けて民主党の横暴を訴えた勇気ある記者会見だったのだな」という印象を持ちました。しかし、時間がたつにつれて、大変に頭のいい処世術のようにも思えてきました。結局、民主党のゴリ押しも通し、かつ、国民にも心情を理解してもらって理解と支持を受けるという形になっています。なんだか大岡越前の三方一両損のお裁きみたいに皇室、宮内庁、民主党の三方がそれなりの損を被ったわけですが、事の性質上、日本の威信や外交上の信頼堅持という意味で絶対に皇室に損を与えてはいけなかったのだと思います。私の素人考えですが、もし、大伽藍を本当に守りとおす決意なら謁見が決定する前に記者会見を開き皇室外交の危機を訴え世論に助けを求めればよかったのではないでしょうか。宮内庁長官は政府の一存で懲戒解雇になるような立場ではないと新聞か何かで読んだきがしますが。以前、田母神氏が解雇になりましたが、今回の事の性質はそれよりも遥かに深刻だったと思います。たとえ解雇されても「身を捨てて浮かぶせもあれ」ということで一層活躍する道もあったのではないかと想像しますが、実際は職務を優先したため「木を削った」ように見えます。でも、記者会見を開かなければ全ては闇に葬られたわけですから、謁見決定後とはいえ記者会見を開いて為政者の横暴を訴えたのは善意と受け取るべきでしょうか? 「木」か「大伽藍」か、よくわかりません。

3 : 湖の騎士 : December 19, 2009 10:35 AM

泥田の落武者様 私の記事が主旨を明確にせず、すべて読者の皆さんの自由な発想に任せたために焦点ボケになったようで申し訳ありません。「板を削っていた」というのは、「建築物の一部である床材などの板を削っていた」ということで、最初の男は「自分がたんとうしている領域のことしか目に入らず、自分の仕事が全体との関連の中でどういう意味を持ちどういう役割を果たしているかが見えていない」例です。これに反して二番目に登場する男は、「たとえ板を削るという単純労働に従事していても、全体像が見えていて、自分の仕事は大伽藍を建てているのだという壮大なビジョンと使命感を持って仕事をしている者」ということです。近ごろの日本では、自分の仕事が会社全体の中でどういう位置を占めているのか、あるいは国全体の中ではどうなのかということが分かっていない人が多いということを、明確に書くべきでした。

4 : 湖の騎士 : December 19, 2009 04:15 PM

alien様 今回の習近平「事件」は民主党の対中国「朝貢外交」のはしりです。宮内庁長官の対メディア戦略が正しかったかどうかは、今の段階で判断するのは難しいところでしょう。小沢・鳩山の横暴と思い上がり、中国に対する媚びへつらいを白日の下にさらしたという点ではよくやったと思います。日本としてはもちろん取り返しのつかない大失政でした。小沢・鳩山ともに、所詮は「板を削る人」であり、大伽藍を建てる器ではないことが明らかになりました。問題は半数以上の有権者が彼らの本質を見抜けているかどうかです。私の見方は悲観的です。もう少し分かりやすい失政を重ねないと、大衆は「愛想づかし」をしないでしょう。しかしその時は日本は大きな苦難に向かって突き進んでいます。なんとかその前で、政権交代が可能になるようにと祈っています。

5 : 泥田の落武者 : December 19, 2009 05:11 PM

湖の騎士様、

はい、主旨は十分に理解した上で書かせていただきました。

私の疑問は、今の政権、或いは与党が、全体とか、部分とかそういう高等な問題の理解もなく、ただこれまでのものと反対のことをすればいい、今までの枠組みを壊せばそれでいいというレベルの発想しかないのではないか、というものです。

スクラップ・アンド・ビルドという言葉がありますが、それはあくまで、壊すべきところと、新たに建設するべきところのグランドデザインがあってのことかと存じます。今の政権はただ目の前の板や柱を何の考えもなく、削っているだけのような気がします。そして、小沢や鳩山は、日本の心柱を一生懸命削っているような気がしてなりません。

そして最大の問題は、その作業が誰の指示に基づいているのか、誰のためにやっているのかだと思います。少なくともここ数カ月で、少なからず日本の国益は損ねられたかと存じます。

6 : alien : December 20, 2009 09:26 AM

湖の騎士様 今の日本の状況が先の総統選挙で国民党に政権を渡してしまった台湾の姿に重なって見え、「どうしたらいいんだろー」と考え続ける私は我ながら滑稽なほど分不相応な「大伽藍型」ですね。

そこで、一つ案を思いつきましたので連投で申し訳ありませんが再度書き込みをさせていただきました。すでに多くの方々が取り組んでいらっしゃる小沢氏を排斥に追い込む手紙作戦の一つなのですが、宛先を「駐日中華人民共和国大使館」に集中してみてはどうだろうと思いつきました。突拍子もないようですが、小沢氏が一番、面目を失いたくない相手です。小沢氏は気に入らないことがあると「じゃ、やめる!」とプイと投げ出す壊し屋です。忍耐力がありません。ですから皆でネチネチ執拗に叩き続けるところにチャンスがあるのではないかと思いました。民主党本部や小沢氏の自宅は、本人が目にする前に処分する可能性もあります。もし大使館が抗議について小沢氏に知らせなかったにしても日本人が小沢氏をいかに嫌っているかは中国に直接伝わると思います。文面は中国批判ではなく、健全な日中友好を願えばこそ、小沢氏のように自国に対する誇りも民主主義の精神も国益の観念も正しい憲法解釈も持ち合わせない政治家が日中友好を主導するのは実に有害ですから、独断専横という誤った道に進んでいる小沢氏を排斥すべく強い意志を持って頑張り抜きたい….みたいなあくまでも小沢氏排斥を友好的な文章で訴えます。さすがに名前を出すのは危険すぎるので東京都○○区在住ぐらいにとどめます。これを葉書一枚でも毎日執拗にネチネチ小沢氏が辞めるまで続けます。どうでしょうか? 現実案として成り立つでしょうか? ダメ案でしたら、ご忌憚なく却下をお願いいたします。もし、成り立つようでしたら広めたいと思います。

7 : 湖の騎士 : December 20, 2009 11:37 AM

泥田の落武者様 この記事の狙いを十分にご理解の上で、前回のような粋で簡略化し皮肉たっぷりのコメントをくださり、ありがとうございます。仰せのとおり、民主党は設計図もグランドデザインもなく、ただ「自民党のやってきたことはすべて悪い」という子供じみた憎しみの感情で前政権のしたことを、全部否定しています。イギリス人の知恵で感心するのは、「スクラップ・アンド・ビルド」という、どちらかというとアメリカ人好みの発想よりも「パッチワーク型の社会改造」を実行していることです。建物でも制度でも、前のものを全部こわして更地にするというのでは、効率も悪すぎるし、経済的ロスも大きすぎる。それよりも痛んだ部分を重点的に直して、使える部分は生かして使う、というやり方です。これを弥縫策(びほうさく)と見る人もいますが、イギリスはラディカルな改革をしないで、このやり方を推進し、何年かが経つと、社会は大きく様変わりするという方法を好む国です。日本も大いにこれを見習ってほしいものです。民主党はたしかに日本の心柱を削っています。次は「外国人の地方参政権」を持ち出すでしょう。ソウルほかの「意」を受けてのことだと一部メディアは伝えていますが、その通りでしょう。もう少し怜悧に他国の意図を見抜く眼力をもってほしいものです。

8 : 湖の騎士 : December 20, 2009 04:09 PM

alien様 大伽藍型の人がふえればふえるほど、日本は活気づくと信じています。中国大使館宛に手紙を書くというアイデアは有効だと思います。ぜひ試してみてください。彼らはこういう手紙は受け取ったことがないと思います。いろいろな文面でいろいろな方々から手紙を出すことは、日本の偏りのない世論を知らしめるためにも必要です。何より「意外性」があり、私は大賛成です。

9 : 泥田の落武者 : December 22, 2009 06:18 PM

湖の騎士様、

最近、民主党に批判的なブログに、嫌がらせや、各種のハラスメントが行われているようです。

9~13もその類かと存じますが、消去、或いはアクセス禁止等の措置を取られることをお勧めいたします。放置すれば増長する相手ですので。

10 : 湖の騎士 : December 22, 2009 11:03 PM

泥田の落武者様 アドバイスをありがとうございます。ご指摘の書き込みは消去しましたが、さらに厳しい措置を講じるようにします。まったく程度の低い連中ですね。