View of the World - Masuhiko Hirobuchi

May 31, 2010

緊張感なき訪韓ーーもし「北」が暴発したらーー -

ここ数日、鳩山首相は社民党の連立離脱について、実に煮え切らない発言を続けています。同党の党首である福島大臣の首を切っておきながら、同党が連立を離脱するのを引き留めようとする、未練たらしい発言で、ますます自分の評価を下げています。ところが韓国を訪問し、李明博大統領と会談するや、この首相には珍しい歯切れのよさで、韓国の立場を擁護し、強い口調で北朝鮮をなじりました。北は南(韓国)の発表はでっち上げだとし、一切の国交を断つとまで宣言しているのです。もし北への制裁が発動されれば、全面戦争をもって応じると脅迫しています。正規軍を動かさず、ゲリラ戦で日韓両国に甚大な危害を加える可能性もあります。鳩山首相は、自分の言葉がこうした重大な結果を招く可能性があることを、どこまで考えているのでしょうか? 今までの言動の軽さから判断して、到底深い思慮があっての発言とは思えません。どう考えても「踏み込みすぎ」「入れ込みすぎ」に思えます。国内の野党・マスコミ・沖縄県民に対するのと同じ感覚で、この恐るべき軍事国家に物をいうのは、きわめて危険です。すでに日本のメディアには、鳩山政権は北の脅威(韓国哨戒艦撃沈など)を強調することで、米軍の辺野古移転への国民の理解を得ようとしているーーという論評も出ています。朝鮮半島の危険性は、なにも最近急に高まったわけではありません。常識を備えた政治家なら、去年の選挙の時(あるいはそれ以前)からとっくに分かっていたことです。そんなことを8か月もかけて「学んだ」ような人が、今回のごとき厳しい発言をするのは、本当に恐ろしい話です。

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COMMENTS

1 : 悠々 : June 3, 2010 08:38 AM

鳩山さんが詰め腹を切らされたあとでは気の抜けたわさびみたいなコメントになってしましいましたが、お許し下さい。
鳩山さんが普天間移設を国外、最低でも県外、と大見得を切ったときからこれは彼の命取りになると思っていました。
基地の移転など一朝一夕には出来る話ではないからです。
受け入れ先の説得もさることながら、アメリカとの合意をやり直すことは難しいと思っていたからです。
かように先の読めない人が北朝鮮に対しての発言も、先の先まで見通しての発言とは考えられません。
ならず者国家の北朝鮮ですから何をやらかすか分かったものではありません。日本に対しては拉致問題があるし、韓国などは大使館爆破、大韓航空機爆破、それに今回の魚雷攻撃です。
鳩山さんは「良く韓国は我慢してますね、日本なら(鳩山なら)韓国のようには我慢できないでしょう。」と言う発言もあったそうですから、間接的にもし日本に何かやったら直ちに報復するぞ!と言う意思表示と取られても仕方ない発言です。
(第9条を知らない人なのでしょうか?)
これで北朝鮮が恐れ入っておとなしくなるのか、やくざの本領を発揮して日本に牙を向けてくるのか、とても気がかりでなりません。
鳩山さんの発言はおそらく彼一流のお坊ちゃま思考で、正義感の発露だったのでしょうが、鳩山家の中でお坊ちゃま振りを発揮するのとは違い、国際会議で一国の首相としての発言ですから、国としての意思表示です。
先読みの出来ない人が退陣してくれてやれやれですが、この先のリーダーには甘ったれ人間はなって欲しくありません。

2 : 湖の騎士 : June 3, 2010 09:30 AM

悠々様 コメントありがとうございます。民主党も社民党は党内に多数の社会主義者、絶対平和主義者を抱えていて、たとえ北朝鮮がどんなに理不尽なことをしても「戦うなどとはとんでもない」、と考える政権でした。鳩山氏は、言葉だけは勇ましくても、ひとたび「北」が牙をむきテロでも仕掛けてくれば、たちまち腰くだけになることは目に見えていました。隣国の実情も読めない人が国防のトップに座っていることの恐ろしさを痛感していた人は多いと思います。「その任にあらず」の人が去ってくれて本当によかったです。次の総理の最有力者とされる菅直人氏も、国防と外交についての基本認識が欠けています。鳩山迷走から何かを学んで慎重になるでしょうが、管氏の頭の中身も相当に「危ない」です。