View of the World - Masuhiko Hirobuchi

August 05, 2010

オーストラリアが好きな人の気持ち -

前回この欄で「もう一度生まれ変わるとしたら、(日本以外で)どこに生まれたいか?」という質問への答えとして、「スイス」と答えた人が圧倒的に多くて1位だったという、朝日新聞の記事のことをお伝えしました。スイスが好きな人というのは大体の傾向があって(絵はがきの世界と現実を混同している。物事を理想化して見る傾向が強い)、これはこれなりに理解できますが、人気投票の2位に「オーストラリア」が来ているのには驚きました。尊敬する先輩の解説では、「広大な自然、豊かな大地といったイメージなんだろう」ということでした。10歳ほど年下で、世界をかなり広く動き回り、現地人との生きたコミュニケーションを実践している男性の話は、もっと手きびしいものでした。「実際にオーストラリア人と交わってみると、あんまり面白くないですよ。会話が成り立たすけっこう知的レベルが低いですからね」ということでした。さあ、どうしますか? 生まれ変わりたいという人々は、そこまで考えているとは思えません。生まれ変わりたいと漠然と思うだけで、そこで学校に通い、結婚し、近所付き合いをし、子供を育て、やがて一生を終えるというところまでは頭が回っていないのは事実でしょう。私はオーストラリア人に対して何の偏見も持っていないつもりです。実際に何人かを知っています。しかし、この国に住みたいと思ったことは一度もありません。たぶん、人間の微妙な感情のひだとか、もののあはれとかを理解する心が欠けている人が多く、パスカルのいう「繊細の精神(エスプリ・ド・フィネッス)」といったものが不足している人々の国だというイメージをぬぐえないからだと思います。白人でキリスト教徒の文化しか尊重しない人々の国というイメージも強いです。反論大歓迎です。

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COMMENTS

1 : 悠々 : August 5, 2010 11:26 PM

「生まれ変わったら・・・」と言う設問は夢を通り越してあり得ない出来事、と言うことの質問ですから、何も深く考えての回答ではないと思います。今時来世があるなんて思っている人は居ないでしょうからね。「国籍を自由に選べるなら?」と言うのなら多少は現実味がありますから少しは真剣に考えて回答するかも知れません。
それにしてもオーストラリアが二位に来るとは驚きです。私はオーストラリアへは行ったこともないし、行ってみたいとも思いません。オーストラリアのイメージはハエの多い国、イギリスの流刑地、強い訛りの英語を話す国、などあまり良い印象はありませんからたとえ生まれ変わってもオーストラリア人にはなりたいとは思いません。

2 : 湖の騎士 : August 6, 2010 11:34 AM

悠々様 コメントありがとうございます。たしかに生まれ変わるといっても現実にそんなことが可能と思っている人はいないでしょうから、質問されても現実感のある答えはできないのでしょう。それにしても「どういう人たちと暮らすのか」について、全然考えたことがないという日本人が多すぎるようです。日本人でオーストラリアの作家が書いた小説を読んでいたり、文学作品名を言える人というのはまずいないでしょう。何を考え、どういう感情を抱いている人々かも知らずに、この国に生まれ変わりたいと思う人が多いところに、私は日本人の幼稚化あるいは幼児化現象を見る思いです。

3 : Sako : August 8, 2010 08:14 AM

私はオーストラリアと答える人の気持ちが分かります。
なぜなら、オーストラリアは日本人の意識の中にあり(リヒテンシュタインなんて答える人はまず居ないと思います)、かつ悪感情を全く持たない国だからです(最近ではクジラがありますが)。

強い経済、豊かな自然、白人、比較的に親日国、日本人が好む要素が多い様に思います。


「もう一度生まれ変わるとしたら、どこに生まれたいか?」との問いには、私だったら「中産階級以上の家庭であれば何処でも良い」と答えます。

4 : 湖の騎士 : August 8, 2010 10:47 AM

Sako様 話は聞いてみるものだと思いました。私の記憶の中では、オーストラリアは「戦後ずいぶん長く対日批判を繰り返した国」です。メンタリティの根底には白人優先思想があり、いわれのないアジア人への蔑視があります。その蔑視は、欧米の先進国民への劣等感と一対になっています。日本の「調査捕鯨」を糾弾したテレビ番組では、参加した日本人に対して「日本人は調査のためにクジラを殺してもよいと考えているが、それなら我々も『調査』のために日本人を殺してもいいですか?」という発言をする人間を登場させました。こういう番組を作る精神の低劣さは呆れるばかりでした。東京特派員の中には、何十年日本に住んでいても、「日本人は悪い」という思い込みから脱けられず、事実を歪曲しまくった反日記事を書いている男もいました。外務省はこうした「害人」の記事をチェックもせず、抗議もしていません。「好ましからざる人物」としてビザの発給を停止するくらいの毅然とした措置を取ってもいい相手でした。この男が広めた日本への偏見は、オーストラリアではなお根強く残っていると思います。

5 : 入江武彦 : August 9, 2010 05:15 PM

広淵さま、大変ご無沙汰しておりますが、このBlogを発見しお元気でご活躍と拝察。実に喜ばしく思っております。
実は一件うかがいたいことがあり、広淵さまの連絡先を探しておりました。
誠に恐れ入りますが、ご連絡頂戴できますでしょうか?代表電話で契約著作権部長の入江とご指名いただければと思いますが…
もしくはご連絡できるメールアドレスなどご教示いただければ幸いです。

ちなみに、小生はどうも蝿が多いそうなので豪州は少々敬遠気味です。先日南アフリカに参りましたが、そちらの方が面白そうな気がいたします。(実際、ナミビアの鉱山事業で一山当てた男と知り合いになりました)

6 : 廣淵升彦 : August 10, 2010 07:23 AM

入江武彦様 実にお久しぶりですね。コメントをありがとうございます。今もパリの香りを身辺に漂わせておられることと拝察します。10日午前中にはご連絡します。