View of the World - Masuhiko Hirobuchi

August 27, 2010

海江田万里はどこへ行った? -

あれはついひと月ほど前のことでした。エコノミストとしてかつてよくテレビに出ていた海江田万里氏が、民主党の代表選に立候補すると語り、親しい小沢一郎前幹事長の了承も取り付けたと報じられました。この人が日本国の首相としてどれだけの力と見識を持っているかはべつとして、毎度毎度おなじみの、小沢、鳩山、管といったとっくに賞味期限の切れたボス連中よりは、数等さわやかで好感が持てる候補だと私は思っていました。ところが、いよいよ代表選びの期日が近づいてくると、海江田のカの字も聞かれなくなりました。鳩山が管を推したとか、軽井沢に150人もの国会議員を招き、「小沢一郎先生にもお出ましを願った」と挨拶をし、日本語が使えないとの批判を浴びたりしました。東京に帰り、昨日は管を支持するというかと思えば今日は小沢を支持すると、いうことがコロコロと変わりました。そしてついに26日、小沢一郎氏は生涯最大の決断(あるいは「愚行」)に踏み切りました。「三文芝居もいい加減にしてくれ」と国民は思っています。稀代の悪役が相手で、管氏は得をしているように見えます。韓国に媚びた「お詫び」への批判も、あまり鋭く身に突き刺さっていないようです。しかし、この人を日本の首相にしておくことは、非常に危険です。海江田氏が「ここで負けてもいい。日本のために私は断固立候補する」と宣言すれば、マスコミの支持はもちろん、国会議員や党員のかなりの支持が得られると思います。小沢氏も、先日は海江田氏の出馬の後押しをするようなことを言っていたのです。「ここは日本のために私は降りる。海江田君がんばってくれたまえ!」とでも言えば、「千両役者!」と大向こうから声がかかるのではないでしょうか? 以上は永田町の力学をいっさい無視した理想論です。

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COMMENTS

1 : 悠々 : August 29, 2010 12:05 AM

海江田さんが頑張るという場面はもうありませんから、これで永田町の力学から見れば小沢体制が確立したことになります。
しかしそれはあくまで永田町の力学であって、国民の目は違う見方をするはずです。永田町と国民の感覚の相違が次回の衆院選でねじれ現象の解消に向かうのは明らかです。
自民が勝つとは思えませんから国会は混迷の度を強めることになるのでしょう。
このところニュースを見るのが憂鬱でなりません。

2 : 湖の騎士 : August 29, 2010 09:55 AM

悠々様 コメントありがとうございます。私のところへかかってくる友人や先輩からの電話も、今の政局への怒りを表したものが多いです。小沢も管も許せませんが、いちばん悪いのは鳩山です。また管と会うそうですが、再度ぶれる可能性があります。政治家として「一丁上がった」のですから、ここは黙って状況を見守るのが君子というものです。しかし、この人にはそういう教養がありません。ニュース以外に楽しい番組を見つけてください。

3 : とりのぼ : August 29, 2010 01:19 PM

小沢氏の出馬は、先生が書かれているような三文芝居であって欲しいと心底感じております。
代表戦を実施すると、何故か国民の注目が集まり関心が高まり、支持率が回復します。今回の代表戦が、民主党の正常性をアピールするためにわざと、小沢氏を立候補させ、そして論戦の後、管総理の勝利となるシナリオどおりに進行しているのならば、民主党にとって効果的な宣伝になると思います。
分裂とういう話も聞こえますが、せっかく勝ち得た権力の座を分裂することにより失うような型にはしないと思っています。
もし、ガチンコ勝負で代表戦をやるならば、負けが見えている管総理は、「衆議院を解散させろ」という意見も他のネットで拝見しましたが、権力闘争のために伝家の宝刀を抜くのは経済が不調な我が国にとって、迷惑千万な話であり、止めて貰いたい物です。
個人的に民主党はNGなのですが、ころころと首相が替わることは、我が国にとってマイナスだと感じています。いずれにしても、三文芝居であって欲しいと願っております。小沢氏は、代表戦に破れて政界を去っていくのが置き土産として良いのでは無いでしょうか?

4 : 湖の騎士 : August 29, 2010 09:11 PM

とりのぼ様 コメントありがとうございます。民主党の代表者争いは政策や理念の違いによるものでなく、「幹事長と官房長官を替えろ」という小沢氏の要望を菅総理が呑まなかったからだというのが、もっぱらの観測です。この回答に激怒した小沢氏が「売られた喧嘩は買う」ということで、挑戦に応じたというのが真相です。まるでやくざの喧嘩であり、国民の幸せや世界の平和・繁栄への貢献といった考えは、双方ともにまったくありません。私が三文芝居といったのはそういう意味です。菅氏のずるいところは、「総理がころころ変わるのはよくない」という一般のムードにのみ頼っていることです。戦前のフランス、戦後のイタリアではトップがけっこう頻繁に変わっています。無能で危険な首相を長持ちさせるほうが、首相をころころ変えるよりはるかに危険です。いずれにせよ、今度の喧嘩で、小沢・菅両氏とも傷つき、足腰が立たなくなるほど打ちのめされて政界を引退することが最も望ましいです。しかし両者とも恥を知りませんので、この結末は無理でしょう。でも、もううんざりです。両者&鳩山氏の影響力が大幅に低下することを祈っています。三人ともきわめて有害ですから。

5 : とりのぼ : August 30, 2010 06:05 AM

そこまで低レベルの争いとは知りませんでした。解説ありがとうございました。