View of the World - Masuhiko Hirobuchi

September 21, 2010

5万円の懐石料理よりも680円のラーメンが好きな人々 -

日本人はずいぶん長いあいだ中国人と交流していますが、中国人の本当の姿というものを全然分かっていない、とよくいわれます。かつて京都のある研究所が中国の賓客たちを懐石料理でもてなしたそうです。しかし食事の間みんな物足りなさそうな顔をしているので、この研究所に務める中国人(来日してから長く、日本文化に精通している人)が、ホテルに一行を案内する前に「さっきの料理はどうでしたか?」と聞いたそうです。すると皆さんは「あんなの全然ダメ。腹一杯、食えてないじゃないか」とのことでした。そこでこの若者は京都の下町のラーメン屋さんに一行をつれていき、一杯680円のラーメンを一人一人に注文してあげたら、みんな大喜びして、一所懸命食べて、満悦して帰ったそうです。一人4,5万円はする懐石料理よりも、680円のラーメンを喜ぶというのが、中国でもエリートであるこの賓客たちの美意識だと、この若者は嘆いていました。日本の懐石というのは、四季の移り変わり、自然の微妙な調和、一皿の中に秘められた音や色彩といったものを楽しむもので、これほど贅沢で味わい深い料理は世界に例がないといわれるものです。包丁一本が生み出す料理人の誇りといい、器と料理のなんともいえぬハーモニーといい、とにかくすばらしいものです。けれどもこれは想像力のない人々には理解できない料理だそうです。「腹一杯食べる」というのが至上の価値である人々には「物足りない」「食べた気がしない」らしいのです。そういうことを十分に踏まえた上で、中国人と接する必要があります。こちらの勉強不足により、よかれと思ってしたことが相手に伝わっていず、感謝されるどころか、恨みを買ってしまうことが起こりうるのだということを、よくよく肝に命じるべきです。前原外務大臣には、若い感性で一日も早く中国人の本性について学んでいただきたいものです。

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COMMENTS

1 : 悠々 : September 21, 2010 10:30 PM

5万円の懐石料理とラーメンのどちらが喜ばれるかは相手によってですね。まさに「人を見て法を説け」です。
私も5万円の懐石は肩が凝ってしまいそうで遠慮したいです。精々1万円くらいなら緊張しないで食べられますね。
日本で最高のものを食べさせたのだからそれだけの効果はあるだろう、と期待するのは間違いです。懐石のなんたるかを知らない人には事前にレクチャーしておくか好みを聞いておくべきでした。前原外務大臣が相手を知る事を学んで欲しいですが、日本を(日本人を)相手に知ってもらう努力も忘れないで欲しいです。

2 : 湖の騎士 : September 22, 2010 03:21 PM

悠々様 コメントありがとうございます。ここに登場する中国人たちはいずれも超エリートたちです。日本に来るからには、日本文化や懐石料理についても必要最小限の事前勉強はしておくのが常識です。それに加えて、おそらくホスト側のいちばんえらい人は事前に「懐石の何たるか」くらいは、しつこくない程度にレクチャーしたと思います。しかしこの中国人たちは、「自分たちの価値観でしか他国の文化を見ようとはしなかった」のです。世の中には「満腹が最上の価値ではない文化圏もあるのだ」ということが分からなかった。ギトギトしたラーメンで満腹することが最善の価値だったのです。中国人の大多数はこうした人々です。他国の言い分や価値観を拒否し、中国の価値観が最上だと思いこんでいます。彼らとネゴシエーションを行う場合は、そのことをよくよく肝に銘じておくべきです。前原外務大臣は、このことを弁えて交渉に当たるべきです。同時に彼は「日本はこう考える」「尖閣には昔から日本人が住んでおり、国際的にも認められた日本の領土なのだ」ということをはっきりというべきです。中国側ははっきりと「中国の領土だ」と言っているのに、なぜ日本は反論しないのか? 官僚たちが大臣に「言わせないようにしている」のだと思います。情けない話です。