View of the World - Masuhiko Hirobuchi

June 07, 2011

国会議員の役割を勘違い -

6日夜のテレビ朝日系「TVタックル」を観ていて、「今の日本人の多くは国会議員の役割を勘違いしているのでは?」と感じました。被災地の町長さんが、「政争ばかりやってないで一丸となって復興に務めてもらいたい」という意味のことを話し、スタジオにいる「識者」の多くもこれに頷いていました。その内の一人が「我々には行政を行う力はない」(大意)ということを言いましたが、その声は小さく周囲の人もそれを受けて話を発展させることはありませんでした。当たり前のことですが、国会は「立法府」であって、「行政府」ではありません。精神的には被災地の復興に力を尽くしたいと思っても、実際に瓦礫を撤去したり、義援金を配るのは「行政」の責任です。与党民主党の国会議員の中には大臣もいますし、行政の最高責任者である菅総理もいます。ですから被災者は「国会議員ももっと行政的なことができるはず」と思い込んでいるのではないかと思います。しかし野党の議員には行政に携わることはできないのです。国民からいくらまだるっこしく思われても、「何をやってるのだ!」とののしられても、国会で議論を戦わせたり必要な政争をしたり、法案の審議をしたりするのが彼らの仕事です。こういう根本的なことが、異常事態下の日本ではだいぶ混乱しているようです。被災地の町長さんのお気持ちは分かりますが、どうも一般の視聴者も、マスコミ人間も行政と立法の区別がついていないように思えてなりません。

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COMMENTS

1 : 竹村克男 : June 8, 2011 03:45 PM

三権分立の事は中学でも教わりますから、被災地の首長さんがご存じないはずは無いと思います。
自民党政権が長期に亘っていたので、官僚と自民党国会議員は密接に結びついていました。
国家公務員上級試験に合格すると、その時点から議員さんの触手が上級試験合格者に伸びてきて、親密な関係が出来上がるのだそうです。
ですから官僚と国会議員は強い絆で結ばれていたわけです。
民主党内閣は官僚とは一線を劃し、政治主導を打ち上げました。
これが裏目に出て、民主党内閣が幾ら笛を吹いても、官僚は踊ってはくれませんでした。
一般国民はもとより地方の首長さんが国会と行政は一体だと錯覚してしまうほどの癒着があったのですから、民主党内閣になっても国家と行政は一体だと思い込んでしま鵜のも無理からぬ事です。
「ローマは一日にしては成らず」ですから、民主党は官僚をもっと上手に使わなければならなかったのです。

2 : 湖の騎士 : June 9, 2011 10:25 AM

竹村克男様 コメントありがとうございます。6日の「TVタックル」では、町長もそうですが被災者の数人は国会議員の行動に不満で行政の実務的な面への対応が鈍いと非難していました。異常な状況下に置かれているのですから無理もありませんが、日本全体が「原則に目が行かず自分の印象で国政を批判する」ようになっています。それから「暴論と思える言葉でも被災者には許される」みたいなところがあります。こうした意見にすり寄って物事を進めるのは危険です。「感情が理性を圧倒している」のが今の日本です。