View of the World - Masuhiko Hirobuchi

September 14, 2011

世界への視点が皆無の所信表明 -

昨13日の野田佳彦首相の国会演説を聞いて、世界がいま直面している重大な危機についてのコメントが皆無だったことに大きな失望を味わった人は多いと思います。語ったのはすべて日本国内のkとばかり。災害の復興を早急に成し遂げ、原発の事故を収束させるなどというのは、いわば当たり前の話です。それが可能になるためには、日本の安全が確保されていなければならず、ヨーロッパを中心にますます現実味を帯びてきた世界経済の崩壊をどう防ぐか、日本はこの危機にどう対処すべきかの「具体策」が必要でした。しかし、民主党の両院議員総会での「どじょう演説」で、世間の広い支持を得た野田党首の、首相としての一世一代の晴れの舞台での演説はきわめて凡庸で、世界への視野が全くないことを露呈してしまいました。折しも北朝鮮から脱出した木造船が漂着し、北とロシアが合同軍事演習を行おうとしているいま、日本の安全についての問題意識くらいは語るべきでした。世界経済危機への対応について語ることも不可欠であったはずです。「どじょう人気」はだんだん色褪せてきて、人々はこの内閣の実力を早期に見抜くことになるでしょう。増税一本槍のドグマに毒された頭脳では、とてもこの危機は乗り切れません。この人を好きか嫌いかでなく、有能か無能かで判断してほしいものです。

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COMMENTS

1 : 悠々 : September 15, 2011 07:52 AM

泥鰌は泥には潜りますが、水面から顔を出すことはありません。
世間の風に当たるのは我々の腹に収まるべく,柳川鍋に入れられた時だけですからね。
確かに津波、原発,そして鈍足台風での被害、これらを解決するのは大事ですが、政府として当然やらねばならぬ緊急課題ですから、ことさらそれだけを言いつのるというのは能がなさ過ぎました。
先生がご指摘のように世界は大変動期を迎えています。日本が世界の大国であるという自覚があるなら,それらの事象に対し手どう考えるのか,日本として何をやる決意なのか。
外務省と財務省など官僚に任せておけば良いという軽い問題ではありません。
首相はハッキリした意志と統率能力が欠如しているように思えます。

2 : 湖の騎士 : September 15, 2011 09:49 AM

悠々様 コメントありがとうございます。野田首相は、財務大臣のころから急速な円高に対して「実勢を反映していない」とか「市場の動向を注意深く見守ってゆく」と語るのみで、世界中から押し寄せてくる危機に対する感度がきわめて鈍いことを露呈してきました。首相になってもこれは同じだということが、今回の演説で証明されました。民主党政権は、国外からの脅威に対する備えも覚悟も全くできていません。このことを、有権者はもっと知るべきです。航海技術を知らない連中が日本丸を操っているのです。危なくてハラハラします。