View of the World - Masuhiko Hirobuchi

November 21, 2011

日本を元気にする提案(2) 苦味を愛する -

お金もかからず、制度を変えることもなく、思い立ったらすぐ実行できる「日本を元気にする提案」その2です。「もっと苦味を愛するようになろう」というもの。「なんだありふれているじゃないか!」とお思いかも知れません。それは認めます。しかし日本が元気をなくしている原因の多くは「甘味がもてはやされすぎていることにある」というのが私の見方です。10年ほど前にテレビで、「最近は苦い野菜がさっぱり売れない。若い母親たちは子供に甘味のある野菜ばかり食べさせる。農家も競って甘味のきいた野菜を作る。このままで行くと日本人が昔から愛してきた『苦味』が食卓から消えてしまう」と嘆く八百屋の店主がいました。苦味の衰退は単に食卓だけに影響が出るのではない。それは「心のあり方」に直結するーーと私は思いました。両親も祖父母も子供を甘やかし、辛い経験をさせたがらず、少しでも「辛抱」を伴う仕事に就かせようとしない。これではお菓子ばかり食べているようなもので、ちょっとでも気に入らないことがあると、すぐに切れてしまい、場合によってはカッとなって人を殺したりする人間がふえるだろう。人生には甘いことばかりでなく、苦いことも酸っぱいこともあるのということを、体に覚えこませないといけない。このままだとこの国はどんどん衰退してゆく! という私の懸念は現実のものになっています。ではどうするのか? 遅くなりすぎないうちに、苦いものを好む人々をふやすことです。でもどうやって? ご自分が接触する周囲の方々に「苦いことはカッコイイのだ」という考えを広めてください。小さなお子さんには、苦いものを好んで食べた場合に「エライね」とほめましょう。苦味を愛する心は、遠大な国づくりに繋がっているのです。

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COMMENTS

1 : 悠々 : November 22, 2011 03:29 PM

テレビで食べ物の番組が色々ありますが、そこに出てくるタレントさん達が言うのは「チョーウメー、甘くて美味しい、柔らかくてとろけそう、等々」です。ギャラを貰ってコメントするんですからもう少し微妙な言い方をして欲しいといつも腹立たしい思いです。味には、苦みの他に渋みや酸味、辛み、えぐみ、その他、歯ごたえとか、香りなんかも味わって欲しいです。
要は軟弱な味覚しか持って居ないんですね。
欧州で食べる果物は形は悪いけど味は甘いだけではなく酸味もあるし深い味わいが楽しめます。
苦いものというとビールがありますが、日本のビールはどのビールも画一的な味で、ドイツやベルギーのビールに比べるとかなり風味に欠けています。
味覚は子供のうちに形成されると言いますから、今の大人達が子供に深遠な味わいを教えられるとは思えません。
動物の子育てを人間が見習わなければならない時代ですね。
ちょっと的外れのコメントになってしまいごめんなさい。

2 : 湖の騎士 : November 22, 2011 08:37 PM

悠々様 コメントをありがとうございます。けっして的はずれではなく貴重です。味覚も精神も「画一的」というのが日本の最大の弱点ですね。政治家などはマスコミの定めた価値規準からはみ出すことを極度に恐れています。価値観といい味覚といい、画一的になってゆくと社会はそれだけ脆くなります。昔から「酸いも甘いも噛み分けた人」という表現がありますが、近ごろの学校教育ではこういうことは教えません。みんな模範解答ばかり求め、その結果いざという時に応用問題が全く解けない人が増えています。話をブログ記事に戻しますと、せめて苦味の分かる大人子供をふやそうという意見に賛同する方がふえてほしいものです。