View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 03, 2011

日本を元気にする提案(3) 「退屈人間」にならない -

「何々になろう」というなら建設的提案ですが、「これこれにならないようにしよう」というのは、ネガティブ提案のように聞こえるでしょうが、我慢してください。日本が元気をなくしている最大の原因の一つが「退屈人間の増殖」なのですからーー。いちばん退屈なのは、官僚の書いた答弁を国会で棒読みする大臣です。およそ聞く価値のない内容であることが多い。プロ野球の選手たちがインタビューに答えている内容も、判で捺したように最後の方は「応援よろしくお願いします」です。「人を退屈させることは罪悪なのだ」という思想がもっと広まってほしいものです。ハーバード大学の最大目標は「退屈人間を作らないこと」だそうです。学長自らが卒業式でそう語っています。同校のクラブ活動でメンバー募集をする時のポスター類にも「治療のしようもないくらい退屈な人間でないかぎり、だれでも歓迎!」と書いてあります。最近出版された元アメリカ国務長官コンドリーサ・ライス女史の回想録には「日本に行くことが憂鬱だった」とあるそうです。彼女が会う政府要人や官僚たちの話す内容が、あまりにも中身がなく、人間として心がふれ合う喜びや感動がないことが原因だと彼女は言います。退屈人間にかなり慣れている我ら日本人でも「もう耐えられない! いい加減にしてくれ」と思うことしばしばですから、言葉が命であり、「人と人が会うことは真剣勝負」という精神風土の中で人間を磨いてきたアメリカ人が、日本に来ることを苦痛と感じ憂鬱と感じるのは無理もありません。これは日本の外交・防衛にとって由々しい事態です。退屈人間・中身なし人間の増殖は日本の安全を脅かしているのです。ライス女史のこの言葉は、11月30日付けの産経新聞で、曽野綾子さんが書いておられるのを拝借しました(連載コラム「透明な歳月の光」)。

[Post a comment]

COMMENTS

1 : 悠々 : December 5, 2011 10:13 AM

自分が退屈をしない方法はいくらでもありますし、私自身は何かと雑事に追われて退屈する暇もありませんが、確かに先生がご指摘のように、国会答弁は意味のない言葉の羅列ばかりで聞く気になりません。
国会中継も庶民なら見なければ済む問題ですが、外国の使節が日本の大事紙や官僚と会見して、イクラ退屈な話でもその話を聞かずに他のことをするわけにはいかないでしょうから、来日が苦痛に感じるというのは肯けます。
重要な会見で内容のない話をするのは、相手に対して失礼であるばかりでなく、自国にとってもこちらの主張を伝える大事な機会を失うことですから、国家の損失でもあります。
野田首相のように国民に話す前に外国で消費税増税を約束してくるなんてふざけたことをされるのも困ったことですが。

2 : 湖の騎士 : December 6, 2011 09:53 AM

悠々様 コメントありがとうございます。大臣や国会議員、官僚たちだけでなく、日本人全体が国際的に見て相当な「退屈人間」になっていることはまちがいないと思います。「日本人に会いたくない。会ってもつまらないし時間の無駄だ」と思っている外国人はかなりいます。自分たちの会話能力・物を考える能力が相当落ちてきていることを認識して、ここから一刻も早く脱却することを考えないと危ないと思います。その具体的な方法を引き続きこのブログで語ってゆくつもりです。どうかよろしくお願いします。