View of the World - Masuhiko Hirobuchi

December 31, 2011

「泣きすぎ」ドラマに思うこと -

NHKの連続テレビ小説「カーネーション」。最初のうちはテンポもよくなかなか面白いと思って観ていましたが、ここのところあまりにも「嘘」が多く、「無知丸出し」ぶりが目に付きます。具体例を挙げればきりがありませんが、今回は「泣くこと」にテーマを絞ります。登場人物たちが「泣きすぎ」ます。ほとんどが女性です。ヒロイン糸子の父親が温泉旅行先で死にます。いくら戦時中とはいえ、家族の誰かは現地の金沢まで行って遺体と対面し、火葬の手続きくらい済ませるのが常識だと思うのですが、だれも現地に行かずいきなり遺骨が留守宅に届きます。これだけでも不自然なのに、遺骨が届いた途端に糸子の母親は大声で泣き出します。遺骨を届けてくれた近所の男の手前もなにもあったものではなく、50歳代と思える女が泣きわめくのです。これ少し変だと思いませんか? 夫が死んだことは、少なくとも2,3日前には分かっていたのです。心の準備もとっくに出来ていたはずです。しかもこのころの日本では「人前で泣き叫ぶなどということは、感情の抑制ができていない証拠であり恥ずべきこと、軽蔑されても仕方のないこと」という価値観が社会のあらゆる階層に行き渡っていました。どんなに悲しくとも涙をこらえ、感情を表さないことが美徳であり、世界に誇るべき日本文化でした。「そういう無理をした感情の抑制というのは不自然だ。泣きたい時には泣けばいいのだ」という価値観があってもいいと私も思います。しかしそれはあくまで「現在の価値観」の一部です。現在の価値観で歴史を歪めることは許されません。それは明らかに歴史の改竄(かいざん)であり、歴史を歪めることに繫がります。あくまで推測ですが、今のNHKの中には「悲しければ泣くのがより人間的であり、泣くのが人間として正しいことなのだ」という価値観が巣食っているようです。「カーネーション」ではこのほかにも女性が泣くシーンがやたらに出てきます。前作の「おひさま」もそうでした。2011年度の「ワーストドラマ」とされた「江(ごう)」でも、浅井家の姫たちが人前でわあわあと泣いていました。戦国の姫たちがそんなはしたない無教養のことをするはずがないのです。さらに推測を重ねると、ディレクターたちは「韓流ドラマ」を見過ぎ、いつのまにか韓国・朝鮮的な価値観の持ち主になってしまったのではないかとさえ思えてきます。個人としてなら、泣くことについてどういう価値観を抱こうとそれ自由です。しかし公共放送のディレクターとして、戦時中の日本女性に人前もはばからず泣き叫ばせるというのは、まぎれもなく真実をねじ曲げた演出です。ここから話をもっと拡げたいところですが、今回はここまでにしておきます。

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COMMENTS

1 : 2008915 : January 1, 2012 01:12 PM

あけましておめでとうございます。

新年から過激な発言で恐縮ですが、NHKは解体すべきでしょう。多額の受信料で保護されるような報道やドキュメンタリー、ドラマなどは、ほぼ皆無となってしまいました。
一社で公共の電波を4波も独占するなど許容されることではありません。BSの1チャンネルなどは、ほぼスポーツチャンネルと化していますし、BS3も自社制作が少なくCSの各社とそれほど変わった内容ではありません。

これで地上波に加えてBS料金を請求するなどは、法律で保護されていなければ絶対に出来ることではないでしょう。それでも公平中立で正確な報道、秩序ある歴史認識に基づく作品の制作などが担保されておれば、守られるべき事由もありますが、この現状では視聴者との間にますます深い意識のずれが生じてしまい、埋まることもないように思えます。

やはり、一度解体して組み直さなければならない時期に来ているようのではないでしょうか。

2 : 湖の騎士 : January 1, 2012 02:27 PM

2008915様 本年初のコメントをありがとうございます。ご意見は過激でもなんでもありません。まさに正論です。問題はこのご意見をどうやって実現するかです。今の内閣および国会の力では無理でしょう。しかし「先例」はあるのです。フランスです。かつてフランスの国営放送ORTFは唯我独尊で傲慢な局員が大衆を見下していることで有名でした。非能率で予算を使いすぎても反省の色はまったくない組織でした。しかしフランス議会は1970年代の初頭に、これを7分割することに決め、73年ヴァレリ-・ジスカールーデスタン大統領の時に分割を実現したのです。分割された新組織の局員たちは見違えるように働くようになりました。この先例を研究し、今こそNHKを分割すべきです。日本にとって大きな朗報となり、国全体が活気づくことは間違いありません。