View of the World - Masuhiko Hirobuchi

August 06, 2012

原爆忌で原稿棒読みの野田総理 -

6日朝、広島で原爆忌が行われました。あの惨事から67年目です。市長、子供代表らのスピーチのあとで、野田佳彦首相が演説しました。初めから終いまで用意した原稿から目を離さず、まさに「棒読み」でした。おそらく官僚が書いた作文なのでしょう。原爆の惨禍を自ら体験した人々、かけがえのない親族を失った人々がまだご存命で、出席している方も多い重要な式典で、「この演説はないだろう」と思いました。総理大臣ともなれば、多くの演説をしなければならないことはよく分かります。しかし、本当に死者を悼み、平和な世界の構築を願う日本の首相ならば、原稿などいっさい見ずに、日本人および世界の人々に訴える5分間演説くらいできたはずです。実際に、彼の前に登場した小学校6年生の男女の児童は原稿をほとんど見ず、自らの体験を基にした立派なスピーチを行いました。福島の子供たちの広島訪問について語り、痛みの質は違ってもお互いに理解が深まったという具体例をあげていました。総理の紋切り型の棒読み演説が、何の感動も呼ばなかったのと対照的でした。要は「心があるかないか」だと思います。

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COMMENTS

1 : alien : August 7, 2012 11:56 PM

湖の騎士様
私は、日本の体たらくを見るにつけ、衰えていく母国が悲しく、日本を大切に思う気持ちが昂じて政治の世界で働くようになりました。いてもたってもいられなかったのです。1年半が過ぎようとしています。

そして、今、自分の判断が実に合理性を欠いた矛盾に満ちたものであったことに気がつきました。

日本にこれほどの体たらくをもたらしたものは政治でしょう。私は日本の体たらくが心配だからと言って、体たらくの元凶の真っ只中に飛び込んでしまいました。例えるなら、江戸の世がもう持ちこたえられないからといって、何とかしようと江戸城(幕府)に勤めるようなものです。コメディです。

しかし、私は負けたくありません。
これまでも、外界を知っている人や志を持った人を、島国根性ではじき出してきた閉鎖社会だと思います。だけど、それではどこにも通用しない閉鎖社会が営々と続くだけです・・・国が滅びるその日まで。

私など捨石にもなれない微々たる存在です。これからも閉鎖社会での毎日は屈辱と悲しみにまみれるでしょうし、海外経験も学校教育も無駄に帰するでしょうけど、それでも私はこの閉鎖社会に踏みとどまりたいと思っています。私は異質だという理由だからこそ。

大津のいじめのことを考えています。誰か一人でも受け止めてくれる人がいれば彼は助かったのではないかと思います。
湖の騎士様なら海外経験も長く、私の言わんとしていることを分かってくださると思います。今回の貴記事とは関係のない書き込みをしてしまい申し訳なく思っていますが、湖の騎士様がここにいてくださることに感謝しています。

2 : 湖の騎士 : August 8, 2012 10:52 AM

alien様 コメントをありがとうございます。いま普通の神経と常識を持つ人なら、この国の行方に暗澹たる思いを抱くのは当然です。ましてや政治の世界の真っ只中に飛び込んで、日本の体たらくの元凶そのものの実態を日々にご覧になっているお気持ちは、どんなに苦しいものであるかを考えると、胸が締め付けられる思いです。でも負けないでください。異質な人は貴重です。「陽はまた昇る」です。オセロゲームのように、黒一色になっている日本の未来を全部明るい白に変えてみたい! 中学生から超高齢の方まで楽しめて、納得できるような本を書きたいです。大津で起こったことは、卑劣な者たちがいかに多いかの証明です。繰り返します。「陽はまた昇る」と。

3 : 悠々 : August 8, 2012 12:04 PM

昨夜は台東区主催の薪能(ろうそく能)を観てきました。
浅草公会堂です。スカイツリー効果なのか浅草は人出が多くなっているように感じました。
薪能で奉行を務める台東区長の挨拶がありました。
5分ほどの短いご挨拶でしたが、要領を得た気の利いたお話しでした。勿論原稿など見てはいません。
人に気持ちを伝えるには相手の目を見て話すことが肝要だと思って居ます。私自身、スピーチやレクチャーで原稿を見て話したことはありません。構想は練りますが頭の中に納めて、聞く方の反応を見極めながら話します。
野田総理が役人が書いた原稿を棒読みしたのは、原爆忌に対して何の思い入れも、意識も持たないからでしょう。
二度と悲惨な戦争はしない、亡くなられた方や遺族に哀悼の気持ちがあったら原稿など読まずに自分の言葉で話せるはずです。
自民党の肩を持つわけではありませんが早く退陣して欲しいです。

4 : 湖の騎士 : August 8, 2012 06:14 PM

悠々様 コメントありがとうございます。スピーチをする場合に聴く人の目を見、反応を確かめてから次の言葉に移るという基本を守っておられるというのは、すばらしいことです。ところが野田総理と来た日には、はじめから終りまで一度も原稿から目を離さず、聴衆の顔も見ずじまいでした。わずかに眼をあげたのは、演説の終わりで、自分の名前を言う個所だけでした。これではどうしようもありません。仰るとおり、早く代わってほしいです。次の人も失望を買うか知れませんが、財務省の思想をオウムのように繰り返すだけの首相はもう要りません。それにしても台東区長のご挨拶が要領を得た気の利いたものだったのはよかったですね。こういうスピーチは聴く方の精神衛生にもいいものです。