View of the World - Masuhiko Hirobuchi

May 22, 2013

橋下さん、「正論はまず通らない」との認識が必要 -

大阪市長で日本維新の会共同代表の橋下徹さんの従軍慰安婦問題発言が波紋を呼んでいます。これについては賛否両論があると思います。気になるのは彼が自分の発言について「メディアが正確に伝えない」と怒り、「無能な毎日新聞」とこきおろし、慰安婦について「(他国も同様のことをしていたのに)日本だけを非難するのはフェアではない」といった追加発言をしていることです。来る27日に、氏は外国特派員協会で会見します。私も出席するつもりです。そこで氏がさらに傷口を拡げないことを期待します。さらに海外特派員の気質をよく知り、みずからも同じ分野で働いてきた一記者としてアドバイスしたいと思います。「橋下さん、昔から正論というのはなかなか通らないものだ」ということです。貴方がいかに「正論」と思っていることでも、初めから聞く耳を持たず「とにかくやっつけるのだ」という気持ちで待ち構えている記者がいっぱいいるのが記者会見というものです。旧帝国主義諸国が「フェアでない」ことをしてきたのもまた世界の常識です。そういう相手に対して、持論を通し、日本の国益を守るためには、よほど慎重な言い回しと、理性だけでなく人間的な情緒に訴えることも必要です。組織で働き、いわゆる「宮仕え」をしてきた人間は「会社や役所では正論が通らないのは当たり前」ということを知っています。貴方には宮仕えの経験がない。そこが貴方のアキレス腱です。貴方は弁も立ち頭も切れます。それもまた大いなる弱点です。そこを自覚してください。「正論が通ると思うのは子供だ」と誹られても仕方がないでしょう。さらに言えば、「かのジョン・F・ケネディでさえ、自分の頭だけで考えず超優秀なスピーチライターとブレーンを抱えていた。天下に志を遂げたいのなら、思いつきで物を言わず、己よりすぐれたスピーチライターとブレーンを用いよ」と心から進言したいです。この進言は安倍晋三総理をはじめ、国政に携わる他の政治家諸氏にもそっくりそのまま捧げたいと思います。

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