View of the World - Masuhiko Hirobuchi

August 08, 2013

ジェントルマンたちの話題 -

昔から半分冗談、半分大まじめで語られていることですが、たがいに見知らぬ英国紳士同士がパーティなどで出会ったとき、何を話題にするかというお話。政治や経済それに宗教などについて語ることは危険が大きすぎます。論争が白熱したあげく、「では決闘で決着を付けよう」なんてことになった時代もあったとか。他国の文化や国民の悪口を言ったり批判したりするのも紳士としての第一条件に反しています。こういうことをいつも話題にする人々や民族は間違いなく軽蔑されます。他国人を揶揄するのはいいですが、その場合はかならずユーモアの味わいが必要です。他人の悪口を言うからには、自分たちの愚かさも知りつくしていなければなりません。相当に高い教養の裏打ちがあってはじめて可能なことです。では英国人が長い経験から学んだ無難な話題とは何でしょうか? それはなんと「天候」です。「いいお天気ですね」「そうですね、まことに結構なお天気で」「こういう天気というのは、2年前の8月8日以来のことじゃないですか?」「そのとおり! そのまた前はたしか2008年の6月6日でした」。というように、およそどうでもよいようなことを飽きもせず延々と語っていられるのがジェントルマンというものだそうです。ここで「バカバカしい!」というような顔をしたり、早く話題を転換したがるような御仁は、「まだまだ紳士としての修行が足りない」と見なされるとか。「それがどうした」と言われても困りますが、世の中にはこういう人々もいるのだというご参考までに。

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COMMENTS

1 : 悠々 : August 13, 2013 03:23 PM

全く先生の御説には賛成です。
らちのない話というのは、無駄話のように受け止められていますが、教養と忍耐に裏打ちされた洗練さが必要なのですね。
話題を天気の話に限定して居れば、先ず相手と喧嘩になったり、傷つけたりはしませんからね。

それにしてもこのところの酷暑、未体験の暑さですね。
我が家の日本ミツバチは暑さで巣が溶けてしまい落ちてしまいました。巣の材料は蜜蝋ですから熱に弱いのです。
女王蜂は圧死したらしく群は離散しています。
折角大事に育てていたのに蜂たちが可哀想です。

2 : 湖の騎士 : August 14, 2013 10:43 AM

悠々様 コメントありがとうございます。この記事は本や雑誌で読んだこともベースになっていますが、実際にイギリス人と会話した体験から書いたものです。本当に彼らは飽きもせず天候について語ります。それがまた実に「サマ」になっているのですね。日本での英語教育に「イギリス人と天候について話す方法」という項目をぜひ入れてもらいたいものです。ところでお宅の蜜蜂君たちは本当にお気の毒です。せっかく愛情を込めて育てられたのに、残念です。また新たな意欲をもって育ててください。いくらこの暑さは稲の生育にはよいのだと頭では思っていても、明らかに「暑すぎ」です。