View of the World - Masuhiko Hirobuchi

June 03, 2014

天安門事件から25年 -

北京の天安門で学生を中心とする民衆の民主化を求める運動が起き、中国政府がこれを武力で鎮圧してから25年が過ぎました。「武力で鎮圧」と書くと臨場感が出ませんが、民衆の民主化要求を「暴乱」と見なし、人民解放軍が自国の国民に向けて発砲し、一説によると数千人ともいわれる民衆を殺したのです。この惨劇はアメリカのCNNが生中継し世界中に向けて放送していました。世界で数億人の視聴者が「いま北京で何が起きているか」を自分の目で見ていたのです。多くの国がこの事件を人権に対する許しがたい弾圧と見て、中国に対する経済制裁に踏み切りました。この制裁はさすがに中国にはこたえました。国際社会からどのように見られているかも、中国政府は分かっていました。しかしその後中国政府が行ってきたことは、民衆に対して徹底的にこの事件そのものを「知らせない」ことでした。事件以後に生まれた中国人は、事件そのものがあったことも、この事件がどういうわけで起こったのかも知りません。ブログ等でこれについて書いたものは、直ちに当局から削除を命じられます。中国政府は、北京に駐在する外国の特派員にも「天安門事件を扱うな」と要請しているそうです。しかしこれは世界中の人々が、「生放送で見ていた事件」なのです。1989年6月4日に起きた歴史の真実を改めて思い起したいものです。

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COMMENTS

1 : 泥田の落武者 : June 6, 2014 11:28 PM

湖の騎士様、

思うところ多々ありますので、今暫くお時間を。

落武者

2 : 泥田の落武者 : June 13, 2014 10:38 PM

湖の騎士様、

偉そうなことを書きながら、コメント遅くなり。申し訳御座いません。(半分まで書いたのですが、パソコンがアップデートの為に再起動したため、消えてしまいました。で、その後シリア・イラクの情勢悪化の為、そっちに走ったために大変失礼を致しました。)

1989年の6月の事態の隠ぺいが、その後の中国の隠ぺい体質を決定づけたような気がしてなりません。それまでは壁新聞やら、民主化の集会等の自由が中国国内でもあり、大躍進政策の失敗や、文化大革命・人民公社等の失敗も国内では非公式ですが、共有化されていたように聞いています。(アメリカではありますが、中国の春・民主化の会議も開かれていたと記憶しております。)

しかしながら、この第2次天安門事件という、インターネットはまだ普及していませんでしたが、中共軍が自由を求めるだけの若者に戦車・装甲車で突入し、機銃を乱射し、履帯のもとに轢き殺すという、報道クルーの捉えた映像が世界中に流れるという事態に、世界が激怒し、経済的に封鎖されるという事態を相当に深刻に捉え、鄧小平と共産党の政治生命維持の為、国内的には徹底した報道管制、言論の弾圧となったのでしょう。

後を継いだ江沢民も鄧小平のお陰で、第2次天安門事件で失脚した趙紫陽の後釜に就いたという弱みから、自己の権威を正当化するため、また当初の脆弱な権力基盤を強化するため、第2次天安門事件や、その他の過去の共産党の失政を隠蔽し、代わりに反日教育に切り替えたというのが実態でしょう。結局、江沢民は自己を偶像化し、毛沢東、鄧小平の跡を継ぐ、正当な共産党・中華人民共和国の指導者であることを確立する為、具合の悪い過去を、全て葬り去り、過去の指導者と、共産党の無謬性を確立せんがためにますます隠蔽が必要となった。

さらに胡錦濤はチベット弾圧を実行し、チベットの中国化を推し進めた人物ですから、これもまた隠蔽せねばならない。彼の統治期間中にはウイグルでも暴動が発生しましたが、これも実態は不明。四川大地震も震源地近くが核兵器開発センターであったのと、チベット族が住む地域であったので、これまた隠蔽。高速鉄道の事故も埋めて隠ぺい、実際のところは今も不明。各所で発生したおから建築の崩壊事故や、地方政府への暴動事件も、全て隠蔽。

現在の近平ですが胡錦濤政権末から続く、中国経済の変調を隠すために経済統計を捏造、変造、不良債権は「飛ばし」。ところが、インターネットの普及と、経済が開放されたことにより、各種捏造・隠蔽がばれはじめ、経済統計等も整合性が取れない、或いは経済の実態と経済成長等の数値が合わなくなり、成長値を引き下げ始め、不良債権も小出しに公開を始めました。

しかし、最大の問題は、汚職撲滅を開始したは良いのですが、取り調べ内容を全部公開してしまうと、共産党のボロが山のように噴出し、肝心の共産党の正当性を破壊しかねないというジレンマでは?

25年前の鄧小平の誤判断・亡霊を守るために付き始めた嘘が、まわりまわって、海外からの中国そのものへの信頼を破壊し、国内でも共産党への不信を高めるという、当初の目的とは全く異なる方向へ動き出したのは、25年前の自由な中国を求めた若者たちの執念では。

それにしても情けないのは、この事件を政治的に利用しようとしない日本政府と、まともに取り上げて、言論の自由、思想信条の自由、政治的自由、民主主義、民族自決等を主張しようともしない日本のメディアでは?何がそんなに怖いのですかね?戦略的互恵関係とかいう関係なのですから、お互いに言うべきは言い、正すべきは糺すのが本筋では?それとも中国の日本への内政干渉は正しい内政干渉で、日本が中国に物申すのはまかりならんのですかね?

なんか中途半端な内容になってしまいましたが、お許しを下さいませ。

3 : 湖の騎士 : June 22, 2014 09:39 PM

泥田の落ち武者様 中身の濃いコメントをありがとうございました。再読の上で、改めてお礼のことばを書かせていただきます。