View of the World - Masuhiko Hirobuchi

August 16, 2014

「中国は絶対に攻めてこない」と断言した鳥越氏 -

15日の終戦記念日特集NHKスペシャル「どう守る? 日本の平和」をご覧になった方は、ゲスト出演者のジャーナリスト鳥越俊太郎氏が、何度も「中国が日本に攻めてくるなどというのは幻想だ。そんなことは絶対にありえない」と断言していました。なぜこういうことが言えるのか? 根拠は何もありません。ただ彼が「自分はそう思う」ということだけが「論拠」なのでした。この発言は鳥越氏および彼が精神的に親近感を感じているある特殊な陣営の人々にとって、大きなマイナスでした。結果的には、この発言によって目覚めた人々が多かったと思います。中国高官に会って聞きだしたわけでもなく、外国のメディアを引用したわけでもなく、ただ個人的な「そう思う」ということだけに基づいて、社会の公器であるテレビでこんなにも断言的なことをよく言えるものだと思いました。おそらく講演などでは、彼のシンパサイザーたちが拍手を送っているのでしょうが、会ったこともない何百万というテレビの視聴者はそうは行きません。根拠のないことを語って大衆を煽動する人という評価が定着したと思います。

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COMMENTS

1 : 泥田の落武者 : August 17, 2014 12:25 AM

湖の騎士様、
テレビは見ないですが、視聴料は払っている落武者です。今回も見ても気分が悪いだけなので無視しました。(文句を言う権利の為だけに金払ってます)

が、このご仁の安全保障感覚の低劣さと、無責任な発言には毎度ながら恐れ入ります。将に歩く厚顔無知。

我が国の領海、領空を侵犯し、沖縄は中国の領土とかほざくアジア最大の軍事国家が、我が国に対する侵攻の意思も能力も無いというなら、このご仁は阿呆か、中国の提灯持ちでしょう。こいつのギャラも「皆様のNHK」への「視聴料」から出ているかと思うと、腹が立ってなりません。

人様の金で番組とやらを作るなら、批判に耐えうるだけの番組を作れと思うのですが。この国の公共放送や、言論人にそれを求めるのは贅沢なのでしょうか?

2 : 青柳武彦 : August 17, 2014 11:10 AM

 小生が伊藤忠商事に勤務していた頃ですが、瀬島竜三氏にいろいろな話を聞きました。その中にこういうのがありました。「ある国の軍事的脅威は、通常は、①その国の物理的能力、②過去の歴史、③政策と意図の3点から判断する。ただし③は聞いても本当のところは言わないだろうし、言ってくれても本当かどうかわからない。したがって①と②だけで判断しなければならない」
 中国は①については軍事費を最近の二十五年間で実に四十倍にしました。世界中でこれほどの軍事増強を行った国はありません。②についてはチベット侵略の歴史があります。③についても核心的利益は絶対に放棄しないと言明して、日本に対して敵対的姿勢を隠そうともしません。今や、日本にとって最大の軍事的脅威が中国です。
 鳥越俊太郎はいやしくも評論家として飯を食っているのですからこうした安全保障の初歩くらいはおさえておいてほしいものです。個人的な願望を一般化して政策論をぶつのは評論家の資格がありませんネ。   青柳武彦
 

3 : ペルソナ : August 18, 2014 11:48 AM

中国から見れば、経済規模でも量的軍事力でも抜き去り、人口減少と超高齢化を迎え、近未来にデフォルト危機をも孕んだ今の日本は、まさに叩きどころと言えるのではないでしょうか。紛争はもちろん視野に入れつつ、日本経済に打撃を与え得るあらゆる手を打ち弱体化を促すべき時であり、対する日本は、それに抗しうる頭脳を結集して存亡の危機に立ち向かうべき時勢にあると思います。歴史を忘れて絶対的な平和が存するかのように説く彼は、世論を誤らせる国賊と断ずべきでしょう。

4 : 湖の騎士 : August 18, 2014 10:08 PM

泥田の落ち武者様 いつも鋭いコメントをありがとうございます。NHK内の左派が今回このゲストを起用した動機は、「自分たちの考えを代弁する論客」だと見込んでのことだったろうと思います。しかし鳥越氏は、彼ら「左翼」の期待をはるかに上回るコメントをしてしまいました。中国が喜ぶコメントはブログに書いたとおりですが、ほかにもウクライナでのロシアの介入は正しいと言い切りました。その理由がウクライナに住む「ロシア系住民の保護のため」だからというのです。この理屈は、1939年にヒトラーがポーランドに侵攻した時に使ったものとまったく同じです。主権国家内の異民族が、勝手に武器を持ち中央政府に逆らったのでは、近代国家というものはもちません。鳥越氏はプーチンをひいきするあまり、「ヒトラーの信奉者」にまでなったのです。そのことの重大さに本人は気付いていません。制作者側は「これほどの馬鹿だとは思わなかった」と考え、「彼を起用したのは間違いだった」と気付いているでしょう。このキャスティングは、左翼陣営にとって想像以上のボディブローになっていると思います。

5 : 湖の騎士 : August 18, 2014 10:21 PM

青柳武彦様 コメントありがとうございます。伊藤忠の頭脳というより「日本の頭脳」だった瀬島氏の言葉は、非常に重みがあります。総合商社をはじめ「実務」をやっている人々というのは、ひとつ見通しを誤れば、会社が倒産しかねない危険を背負って意思決定をしているわけですが、新聞記者というのは、時に平気で「作り話」を書いてしまいます。彼らは「実務」というものを知らないのです。鳥越氏の場合も、社運を賭け、個人財産を賭けて投資をしたり、世界の情勢を判断する訓練を積んでいれば、今回のような発言はできないはずです。「傍観者」の気楽さと無責任さを露呈した発言でした。

6 : 湖の騎士 : August 18, 2014 10:38 PM

ペルソナ様 お久しぶりのコメントをありがとうございます。鳥越氏をはじめ日本人の多くは、戦争というものを「旧来どおりの弾丸を撃ちあう戦争」のイメージだけで捉えています。しかしご指摘のように、今の戦争は経済的痛手を相手に負わせるものもあれば、トップ政治家の金銭(異性関係)スキャンダルを暴くもの、サイバー攻撃、マスコミを用いての敵(日本)の世論操作、「言葉による戦争」などをさまざまにミックスした総力戦です。そうした総力戦はすでに始まっているのです。それが分からないというのは、「知性の不足」であり、恐るべき「感度の悪さ」です。

7 : 泥田の落武者 : August 19, 2014 06:05 PM

湖の騎士様、

「ウクライナでのロシアの介入は正しい」ですか。ご案内と存じますが、昨日の日経でイアン・ブレマーが「出口戦略なき対立」と記事冒頭で書いていましたが、私もまったく同感です。

以前に私はロシアのクリミア進攻を支持しましたが、理由としては「目的」が明確で、「出口」が明確であったことが一つです。(正当性は???ですが)

実際の所、具体的に介入がどのような「手段」と「規模」で行われているのか正確には分かりませんが、ロシア系住民の「保護」になっているかというと、それは疑問かと存じます。(これも具体的な情報がありませんが、「人道支援」が必要な状況が「保護」とは思えません)

ただ、介入当初は分かりませんが、現状としてロシアの介入の「目的」が、ロシア国内でのプーチン大統領の「支持」の為ではないか、という疑問は否定できないかと。(最初は「ロシア語の公用語化」と「連邦制の導入」を求めていたような気が)

同時に、特にオバマ大統領の制裁への執着も、その「目的」が国内外における「弱腰」批判に対するポーズのように思われます。(しかも中間選挙向けの。イラクでの空爆も腹立たしい限りですが)

マレーシア航空機の撃墜という悲劇が、うやむやになってしまったという事実が、現状を象徴しているような気がしてなりません。欧州やロシア経済への影響等も鑑みると全く誰も得をしない、「出口の見えない」争いかと。(しかもEUの多様性も明白になってしまいました。最近の中国の独禁法問題はこの延長では?)

番組を見ていない上での発言ですが、上記の状況を踏まえた上で「介入が正当」というのであれば、かの御仁の良識と良心を疑わざるを得ません。ただ、唯一、「解」を求めるとすれば、最近中国が始めた、「沖縄は中国領」という意味不明のプロパガンダへの迎合かと。(ご案内と存じますが、最近の沖縄での反米・反基地運動には中国国旗が堂々と出始めました)

8 : 湖の騎士 : August 20, 2014 06:34 PM

泥田の落ち武者様 ウクライナで実際に何が起きているのか。本当のところは私にもわかりません。ただ鳥越氏が、ロシアの反ウクライナ政府勢力への後押しは「ロシア系住民の保護が目的だから正しいのだ」という神経と想像力のなさは、許せない気がします。「なんと簡単にロシアのプロパガンダに乗せられていることか!」という思いです。ウクライナは独立に際し領土保全をロシアに約束させ、その約束を守る代償として、保有していた核兵器を全部ロシアに譲ったのです。その時の約束を反故にして、いまさらロシア系住民の保護を言い出すというのは、まさに詐欺師のやり口です。そういうことも知らずに、軽々に物を言う人間はテレビを通じて明らかに「世論操作」をしているわけでしょう。
沖縄における中国の「浸透ぶり」も、由々しき問題です。政府も与党もこの点についての「感度」がにぶすぎると思います。