View of the World - Masuhiko Hirobuchi

November 01, 2014

平壌(ぴょんやん)まで何しに行ったの? -

北朝鮮のペースにはまって、向こうの言うなりに平壌まで出かけて行った外務省の伊原アジア大洋州局長らは一体何を得て帰ってきたのか? 10月30日、一連の北の高官らとの会談を終えて、日本人記者団と会見した伊原局長は、冒頭からメモを読み上げていました。全く中身のない内容であり、こんなものは中学生でもメモなんか見なくてもしゃべれる類のものでした。自信なげにメモを見てしゃべるというのは大きなマイナスです。北はもとより世界の外交関係者がこれを見ているのです。彼らは完全に今回のミッションを馬鹿にしたでしょう。そもそも平壌に来いといわれた時に、安倍政権は毅然としてこれを断るべきでした。会談を拒否したり冷却期間をおくというのも外交交渉の有効な手のひとつです。今回の失敗は、安倍総理の小心さ自信のなさが招いたものです。小渕優子の本質を見誤ったように、総理には北朝鮮がどういう国であるかが見えていません。もうひとつ心配なのは、「拉致問題は最優先課題だ」ということを繰り返し言っていることです。たしかに拉致問題は「重要課題のひとつ」です。しかし日本が直面している超重要な課題を一覧表にしてみた場合、拉致問題がその最上位に来てよいのでしょうか? 被害者のご家族の気持ちを思うのはよいとしても、「最重要課題」という言葉が頻発されることで、ご家族の皆さんにできもしない期待を抱かせ、国民に媚びる姿勢を続けるのは、非常に危険なことです。できないものはきっぱりとできないというべきです。第二次大戦中に、チャーチルは国民に媚びるような、ドイツとの戦争に淡い期待を抱かせるような事はいっさい言わなかった。「私がっ皆さんに差し上げることができるのは、血と労苦と涙と汗だけである」と言いきったのです。総理をはじめ日本の政府要人も、「本当のことを言う勇気と正直さ」を持ってほしいものです。

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