View of the World - Masuhiko Hirobuchi

February 22, 2015

「危険地帯へ行く自由」を求める人々 -

1月に起きた日本人殺害事件を受けて、日本政府はシリアのような危険な地域に「取材に行く人々」に対して、「行くな」という姿勢を強めています。しかしこれに対して、「報道の自由」を掲げる人たちが反発しています。日本に住んでいる外国人ジャーナリストの中にもそういう勢力がいます。「報道する自由を束縛するな」という訴えは、たしかに一見正論であり、人間や社会を「正しいか、正しくないか」だけで割り切ろうとする人々の支持を得やすい訴えかけです。しかしこの「正論」にはどうも「未熟」の匂いがします。どこか「胡散臭い」のです。フリーランスの記者たちは、危険を冒して取材し、それによって大メディアから巨額の報酬を得ている人もいます。そうした「命を懸けての活動」を制限されたのでは、生計が成り立たない場合もあるでしょう。しかし、去る1月に起きた悲劇で学んだように、一人の日本人の命を救うために日本国政府は何十時間も費やし、担当の大臣も官庁も他の仕事が手につかないほど問題の解決に没頭しました。日本が機能不全に陥ったとまでは言いませんが、このために費やした時間とエネルギーは、何億円という範囲をはるかに超えているでしょう。今シリアやイラクで取材する自由を要求する人々は、こうした国民の血税を使う事態が再び訪れた場合に、どうするつもりなのでしょうか? いろいろ差しさわりがあって、「報道の自由要求論者」がどういう人々であるかを具体的に書けません。ここではただ「観念的正論」を振りかざす「未熟な人々の存在」を指摘するに留めておきます。

[Post a comment]

COMMENTS

1 : Sako : February 23, 2015 08:08 AM

「報道の自由」というそもそも論を喚き散らす連中には、そもそも論で対抗するしかない様に感じます。

そもそもパスポートは、国の公文書です。所有権は日本国にあり、名義人はその使用権しか認められていない為、国家が返還命令を出したら返還応じなければなりません。

また、憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」とあります。

納税者の税金を無駄遣いさせる蓋然性が高いので、シリアに行こうとする連中は、公共の福祉に反しています。

2 : 湖の騎士 : February 23, 2015 09:29 PM

Sako様 実にすっきりした理路整然たるコメントをありがとうございます。いくら頭が固く、ひとつのイデオロギーの「教条」しか信じない連中でも、このコメントを読めば、ぐうの音も出ないでしょう。とにかく自分たちのすることは、間違っていないのだと盲信する輩ほど始末におえぬ者はありません。私の周囲にもいる盲信者たちに、貴コメントを読ませたいです。

3 : 泥田の落武者 : February 24, 2015 01:01 AM

本気でコメントしてもよろしいでしょうか???

4 : 湖の騎士 : February 24, 2015 07:02 AM

泥田の落武者様 本気でコメントというと、相当思い切ったことをお書きになるのでしょうが、どうか遠慮なく、自由にご意見を述べてください。

5 : 泥田の落武者 : February 25, 2015 12:01 AM

すいません、書いていたのを途中で間違って消して仕舞いました。

まずこちらの記事をお読み下さいませ。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/18/journalist-go-to-war_n_6708076.html

6 : 泥田の落武者様 : February 27, 2015 11:18 PM

結構書いたのが消えてしまい、ちょっと凹んでおりましたが、再挑戦です。

こちらの記事によりますと、
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20150131-00042710/

>「ことに民主主義社会では,報道機関は主権者たる国民の〈知る権利〉の負託にこたえて報道を通じて国民に判断の素材を提供するものと考えられている」

と「報道の自由」は定義されているようです。成程ご立派です。ではこのビデオを皆さんはどうご覧になるでしょう???

https://www.youtube.com/watch?v=n807xPJohQ0

台風という危険な状況における「報道の自由」???それとも「やらせ」???「演出」???

また、パスポートを取り上げられた「ジャーナリスト」の方については、「移動の自由」の侵害という批判がありました。

では、このビデオを皆さんは如何にお考えになるでしょうか?この3人は「移動の自由」を行使しただけとも見ることが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=GVBUQLOKI-A

しかし、彼らを救助する為に漁船が出て、3名中2名は救助、1名は死亡しています。この漁船は何の義理・義務があって、この悪天候下に救助に出たのでしょう?
そして、1人を助けきれなかった事に、批判を受ける立場にあるでしょうか???

先のYahooの記事の中で「志葉玲」氏は
>「佐藤議員は「退避勧告」が発令されている地域の取材を禁止すべきだとは書いてはいないが、稀代の悪法であり、国民の「知る権利」を踏みにじる特定秘密保護法を強行採決した安倍政権である。今後、ジャーナリストの取材活動にも口出ししてこない保証はない。」

と述べています。「特定秘密保護法案」が「希代の悪法」かどうか、私には分かりませんが、現在の政権に対する不信・不満をお持ちの様なのは事実でしょう。

また、先にご紹介した「ハフィントンポスト」の記事の中でも、私が感じたのは、「政府に対する不信」というものが、この方たちの根底にあるのではという疑問です。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/18/journalist-go-to-war_n_6708076.html

そして、その一方で、「国民の「知る権利を」担保するために自分たちは活動しているのだから、政府には助ける義務がある」、と言われているような気がします。
では、日本政府は「信頼できるのか」「信頼できないのか」????


さらに申し上げるならば、取材を行うのは「ジャーナリスト」という「人間」です。当然に彼らは神でもなければ、個人としての「思想・信条」もあるでしょう。
そして、先程の台風の取材ビデオにもある様に、「カメラ」は一定の「時間」「空間」を切り取る事しか出来ません。「ジャーナリスト」たる人達の、「思想・信条」のフィルターを通した、一定の「時間」「空間」を切り取った、「報道」というものに私達は全幅の信頼を寄せることが出来るでしょうか???問題が発生するたびに、私は出来る限り多くのソースから、様々な視点からの情報を集めるようにしています。特にISを巡る紛争は、イラク・シリアのみならず、中東全域、欧米にまで広がっています。そこで撮られた写真やビデオで、全体を判断するほど危険なことがあるでしょうか?湾岸戦争・ユーゴ紛争等で行われた、メディアを使った情報戦を私たちは忘れるべきではありません。

>先のYahooの記事の中で「志葉玲」氏は
「だが、報道は政策の決定にも大きな影響を与える。基本的な情報がなければ、国会での審議も難しい。とりわけ、紛争地での情報を得る上で、報道が果たす役割は非常に大きい。」

と述べておられますが、政府は政府間の情報部門どうしの間での情報のやり取りを行っています。爆撃を行っている米国は、当然に攻撃前に目標の評価をせねばならず、また爆撃後の効果判定も行わなければなりません。その為に、偵察衛星、偵察機、特殊部隊による監視、諜報機関からの情報収集を、24時間365日、主要な戦闘地域に対して莫大な金を投下して行っています。ヨルダンやトルコ、イラクその他のヨーロッパの有志連合も同様に情報収集を行い、必要があればその情報を交換しています。「ジャーナリスト」が存在する、一定の「時間」「空間」を切り取った「報道」が、「政策決定に大きな影響」を与えるかどうかは極めて疑問です。(否定はしませんが)

「ジャーナリスト」の方が報道される内容は、「インフォメーション」ではあっても「インテリジェンス」ではありません。また、彼らの軍事的知見・安全保障上の知見がどれ程のものか、「報道」とやらを読んでいて、?????と感じることが多いのもまた事実です。今回の人質事件でも、全く裏を取らずに、出て来た・手に入った「情報」を垂れ流しているケースというのは多くみられました。(池内先生や、その他のアラビストの方は、この点を強く指摘・批判されています)

ジャーナリズム・ジャーナリストに関する信頼という点に関して更に申し上げるなら、果たしてジャーナリズム・ジャーナリストというものを私たちは無邪気に信頼出来るでしょうか???先般、慰安婦に関する報道で、某クオリティペーパーが自分たちの報道の誤りを20年ぶりに認めました。南京事件・百人切り・731部隊、某安物夕刊紙、海外の大手メディアの無知に基づく誤った日本への報道、等々、????な報道(小説???)は他にもあります。

また、某クオリティペーパーのコラムを書いておられる方が、「日本人は治めやすい民」とか言われていましたが、どうも「ジャーナリズム・ジャーナリスト」という方たちの、訳の分からない「選民意識」「エリート意識」が、一般国民としては鼻についてなりません。

もっと申し上げるなら、それほど「選民」で「エリート」であるならば、お隣にある国々で起きている理不尽な出来事を何故取材しないのか???100%間違いなく拘束されるでしょうが、「信頼する日本政府」に助けて貰える、或いは「信頼する日本政府」には助ける義務があるのでは????それを信じて堂々と、取材なさるがよい。その報道こそ、本当に我が国・或いは世界の国々の政策決定に、「決定的」な影響を与えるでしょう。何も、高い金を払って、長い時間飛行機に乗って、遠くに取材に行くだけが能では無いでしょう。「事件はすぐお隣」で起きていますよ!!!!

生意気な駄文、失礼を申し上げました。

7 : 泥田の落武者 : February 28, 2015 01:55 AM

もう一点付記させて頂くなら、報道が「第3の権力」だの「第4の権力」だのと言いますが、今や国民からの「監視対象」となっていると言う点を自覚するべきでは???(「ネトウヨ」とか馬鹿にするなら、自分等は「報道サヨ」では???)

某公共放送等が、「編成権」とか言う「統帥権」のような権力を行使し、「報道しない自由」を濫用していますが、これ程、お客さまである「視聴者」様を冒涜した行為は無いでしょう。(他のメディアも似たり寄ったりですが)

すくなくとも、お客さまから金を取るなら、金に見合う「見世物」を見せろ、と言うのは、「客」として当然・最低限の要求では???好き勝手にやりたいなら、自分等で金を集めろ、その結果は自分で負え、と言うのが社会通念上の常識でしょう。

8 : 湖の騎士 : March 1, 2015 11:54 AM

泥田の落武者様 いつも貴重なご意見をありがとうございます。「ご意見欄」の 6.7. 番目にお書きになった貴コメントについて、私の考えを申し上げます。ご意見はメディアの思い上がりを痛烈に突いておられ、多くの読者の共感を得るものと思います。「報道の自由」とか「読者・視聴者の知る権利」を振りかざす人々は、おおむね「胡散臭い人々」です。彼らが発信するものは、まさに「インフォーメーション」であって「インテリジェンス」ではありません。現地の言葉もできず、新聞も読めず、テレビを見ても内容を把握できず、文化・歴史も知らず、人脈もなく、全体的な世界観もない連中が、あの複雑な中東に出向いていってどういう「真実」を伝えることができるのでしょうか? 表面に表れた子供の泣き顔や空爆で壊された民家を映して「これが真実だ」と叫ぶのが落ちでしょう。一般の方々は、常識を持ってこうした人々の「煽動的言辞」に対抗してほしいものです。