View of the World - Masuhiko Hirobuchi

April 12, 2015

「独立」の代償は内戦。そして55万人の死。 -

沖縄県の翁長知事は、過日の菅官房長官との会談で、米軍基地を辺野古に建設することに絶対に反対である旨を改めて語り、これは「沖縄県民の民意だ」と強調しました。この人は「民意」が絶対に正しく、民意に反することは何事にかぎらずできないと信じているようです。こうした思想が発展してゆくと、仮に沖縄県民が日本から独立したいと願えば、いつでも独立できるのではないかという錯覚を県民に与えかねません。しかし近代国家において、そんなことが簡単にできるわけがないのです。最も悲劇的な例は、1860年代のアメリカで起きました。奴隷制度の廃止か存続かをめぐって、存続を願う南部の諸州が「アメリカ合衆国」から独立し「アメリカ連合国」(Confederation of America)を結成、北軍を攻撃したのです。これが「南北戦争」(Civil War)の始まりです。4年余にわたる凄惨な戦いの結果、南軍は降伏。この戦争で南北合わせて55万人が死にました。明治維新に先立つわずか3年前まで、この戦争は続いたのです。今、ウクライナをはじめ世界のいくつかの地域で、「独立」を叫ぶ人々が武器を取り、外国の支援を得て政府軍と戦っています。「独立」というのは、血の代償を伴うものです。日本国からの「独立」を夢見る皆さんには、そこのところをよくよく取り違えないようにしていただきたいと思います。民意は貴重であり、尊重されるべきものです。しかし「万能」ではないのです。

[Post a comment]

COMMENTS

1 : Sako : April 13, 2015 04:46 AM

60年代には本州にあった海兵隊基地を沖縄に持って来ました。沖縄負担軽減の主張は理解出来ます。
現在、沖縄の独立を画策している輩達がいます。基地と独立は別問題です。ただ、私は住民投票でも何でもやって、嫌なら出ていけば良いと考えます。沖縄が独立すると、確かに中国海軍が進出し易くなり、防衛上脅威が増します。
それでも、住民が独立したいというのなら、止められません。そして中国共産党の影響力の下で苦しむ未来が良いと住民が希望するなら、お好きにどうぞと思います。

2 : 湖の騎士 : April 13, 2015 06:31 PM

Sako様 コメントありがとうございます。ずいぶん歯切れのよいコメントですね。ここまで大胆に言いきれる人はそういないと思います。私はもっと歯切れが悪いです。翁長知事は中国を脅威と感じず、心は東京よりも北京に向いている人だといわれています。現実を見る能力が欠けているのでしょう。沖縄で独立を叫ぶ人々は、実際に独立した場合、どういう恐怖が待っているかを全く理解していない人々です。もちろん彼らの背後には某国の工作機関がうごめいています。その謀略に乗る人々を、辛抱強く説得しなければならない日本政府も大変です。

3 : Sako : April 14, 2015 08:41 PM

分離主義者を抱えた国家統治は困難です。国家が弱くなります。
繋ぎとめようとすれば、コストが非常にかかります。懐柔策やテロ対策でです。
本日、翁長知事と河野元衆議院議長と共に中国に行くニュースがありました。これが沖縄の総意ならば、前コメントで「お好きにどうぞ」と書きましたが、もう日本から出て行って下さいと言いたいです。
民族自決の原理で、平和裡に分離した方が良いのではないかと考える様になりました。

4 : 湖の騎士 : April 17, 2015 05:29 PM

Sako様 分離主義者が沖縄から出てゆくのは、私も賛成です。しかし彼らは、当然「土地」(領土)と一緒に分離独立を叫ぶでしょう。現代の地政学から言っても、そんなことがすんなり通るはずがありません。そこに待ち構えているのは「内戦」です。そのことが分離主義者には分かっていません。