View of the World - Masuhiko Hirobuchi

June 09, 2015

六四酒場の雨 -

香港にはかつて「六四酒場」という名の酒場がありました。北京の天安門広場で学生たちが、自由を求めて立ち上がり、静かな抗議・要求をした挙句に中国政府のトップから「暴乱を起こす不逞の輩」と極めつけられ、人民解放軍の戦車・大砲・機関銃などで虐殺された、1989年の6月4日の惨劇を忘れないために、この名前をつけたのです。香港が英国に返還される日、1997年の6月30日に、私は偶然この酒場を目にしました。雨が降っていました。数人の白人が黙って酒を飲んでいました。この酒場が今も残っているかどうか、私は知りません。今もこの名前で営業することを許されているとすれば、香港にはまだなにがしかの「自由」と「希望」が残っていることになります。中国本土の「自由」はどうなっているのか? 親中家の皆さんはよくよく考えてみてほしいものです。何しろあの日の殺戮の場面は、CNNテレビが生で全世界に中継していたのです。だがその映像を見ていず、こういう惨劇が起こったことも頭にない人々が、自分好みの中国像を描いているのが、今の日本なのです。

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COMMENTS

1 : Sako : June 10, 2015 09:16 PM

昨日の産経新聞によると、香港の学生運動で意見が割れているそうです。
天安門事件に抗議する学生と、大陸の民主化は我々の問題ではないとする学生が対立しているそうです。
自らを香港人と意識する人が6割、中国人だとする人が2割だそうです。
私は、香港に限っては矢張りかなり自由だし、そもそもアイデンティティーの問題があるので、中共も無理は出来ないだろうと思います。

遠藤誉氏によると、向前看(前に向かって進め)が、向銭看(銭に向かって進め)転換したと述べています。

中共の統治下は不自由です。金儲けには、自由が必要です。このまま向銭看してゆけば、その内に中国は溶解してゆくのではないかと思います。
どんどん富ませ、どんどん腐敗してゆけば良いと考えます。

2 : 湖の騎士 : June 11, 2015 10:21 AM

Sako様 コメントありがとうございます。香港と中国本土についてのご見解は大いに参考になります。「どんどん富ませ、どんどん腐敗させる」というような大きな戦略的思考が、もっともっと世界に広まってほしいものです。オバマ大統領などには到底無理な発想だと思いますが、こういう「腹に一物ある平和的(?)思考」がいちばん望ましいと思います。