View of the World - Masuhiko Hirobuchi

November 10, 2015

『アウン・サン・スー・チーはミャンマを救えるか?』 -

新しいヒーローやヒロインをもてはやすのが大好きなマスコミは、ミャンマーの総選挙で大勝した、
アウン・サン・スー・チー女史のNLD(国民民主連盟)を讃え、やがて発足する新政権がミャンマ
の希望の星であるかのような扱いをしています。だがこういう浮かれムードがいちばん危ない。「国民的人気がある」ということと、「国民を豊かにし、新政府をうまく運営できる能力」とはべつのものです。NLDの勝利は私もお祝いしたいです。しかしミャンマーの新政権が、はたしてうまく機能するだろうか」という心配の方が先に立ちます。アラブの春の場合も、1986年にフィリピンでコラソン・アキノ大統領が誕生した時も、マスコミは「これで希望に満ちた世の中がやってくる」といった調子の伝え方をしました。だが現実はメディアの期待を裏切りました。今回のNLDの勝利も少し入れ込みすぎている気がします。期待は期待として、もっと現実を厳しく見る癖をつけた方がよさそうです。ちなみにこの記事の見出しは、元駐ミャンマー大使の山口洋一氏の著作のタイトルを借用したものです。

[Post a comment]

COMMENTS

1 : Sako : November 12, 2015 05:19 AM

超法規的な政権になると、自ら言っており、今まであなた達がやってきた民主化運動は何だったのか?と疑問に思います。
大統領を超えた存在のスーチー氏の指示は、どんな正当性があるのか?選挙は白紙委任ではないのではないか?等も報道を見て思いました。

それはそうと、新政権が日本の民主党政権の様にならない事を願います。ユーフォリアはその内消えるでしょうから、消えた時に残っているのは、激しい二日酔いだけとなると、民衆が民主主義に疑問を抱きかねないからです。

2 : 湖の騎士 : November 12, 2015 02:56 PM

Sako様 コメントありがとうございます。「自分は大統領を越える存在になる」と豪語している女史の頭の中身が問題です。それではまるでイランや1980年代の中国と同じではないですか。ミャンマーで大統領になれない条件というものを設けているのは、超法規的な独裁者の出現を防ぐためでしょう。それを無視して大統領を超える存在になるのだという女史はいただけません。ま、しばらくお手並みを拝見するしかありませんが、世界のメディアが彼女を甘やかしすぎないようにと願っています。