View of the World - Masuhiko Hirobuchi

April 29, 2016

NHKでは「ゴールデンウイーク」は禁句  -

いよいよゴールデンウイークです。この言葉が日本語として定着してから、60年以上が経っていると思いますが、公共放送のNHKではこの言葉が使われていないことをご存じでしょうか? では何といっているのか? 「大型連休」です。一度試しにテレビニュースをご覧になってください。さて、他の民放では普通に使っているゴールデンウイークが、なぜNHKでは使われないのでしょうか? これは一部の視聴者の苦情・抗議によるものだそうです。「自分は生活するのに精いっぱいだ。とても『黄金週間』などといって浮かれている気分にはなれない。この言葉を聞くだけで腹が立つ」といった抗議がたくさん届き、そうした人々の気持に配慮して、「ゴールデンウイーク」は用いないようにしようということになったそうです。こうした抗議をする人々を「無理もない」と思われるか、配慮するNHKの立場も「うなずける」とお感じでしょうか? それとも「そこまで自己規制するのは行き過ぎだ。上の方で一元的に原則を決めないで、もっと自由に番組ごとの現場の判断に任せるべきだ」とお思いでしょうか? 日本の繊細な気配りのよさと、あまりにも「言葉狩り」に走る一部の人々によって、「日本は些細なことを言いすぎて疲れてしまう」という感覚の両方を、味わっておられる皆様へ!

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COMMENTS

1 : 悠々 : April 30, 2016 08:37 AM

職人殺すにゃ刃物はいらぬ、雨の三日も降ればいい。という江戸時代の川柳がありますが、この川柳は現代でも通用します。
日払い賃金で働く労働者の人たちにとって、ゴールデンウイークは地獄週間と言えるでしょう。
言葉狩りという風潮は行き過ぎた面があると思いますが、NHKの大型連休という用語に関しては、良い言葉遣いだと感じています。
少数者、弱者に対しては特に思いやりの心を持つべきです。

2 : 湖の騎士 : April 30, 2016 10:27 AM

悠々様 コメントありがとうございます。大型連休で収入が激減する人々への思いやり豊かなご意見、たいへん勉強になりました。人はとかく物事の一面しか見ませんし、自分の価値観や発想の癖から抜け出せないものです。いただいたご意見はそうした限界を取り払う非常に貴重なものだと思います。

3 : 悠々 : May 1, 2016 09:53 PM

[職人殺す・・・は土方殺す」の間違いでした。
何処かに違和感があったのですが今になって思い出しました。

4 : 湖の騎士 : May 3, 2016 10:58 AM

悠々様 訂正のコメントありがとうございます。今では「土方」はたぶん「放送禁止用語」でしょうが、そんなことに遠慮せず歴史的・文化的に正確さを尊重される姿勢はご立派です。そういえばかの「寅さん」は「テキヤ殺すにゃ刃物は要らぬ」ということを再三言っていました。テキヤは寅さん自身の職業ですが、彼が自らを差別するわけもありません。これ以外の言葉では言い表せない職業というものもあるのです。言葉狩りの連中もさすがに松竹映画にまで食い下がることはしなかったようです。

5 : 悠々 : May 3, 2016 06:27 PM

言葉は生きていますから、時代に合わせて次第に変化していくものですが、言葉狩りという現象は私はよくないと思っています。
古典落語の世界にまで口出ししているようですが、行き過ぎです。
「めくら」は差別用語のようですが、目の暗い人、という意味でさげすんでいるとは思えません。
「めくら蛇に怖じず」は視覚障碍者は蛇を恐れない、と言わなばならないのでしょうか?
「めくら縞」は織物の模様を表す言葉ですが、どう言い換えたらいいのか私にはわかりません。
古典的用語に目くじらを立てるより、ヘイトスピーチなどを問題にするべきです。

6 : 湖の騎士 : May 4, 2016 10:53 AM

悠々様 「めくら縞まで槍玉にあげるのは行き過ぎだ」という意見はずいぶん前からマスコミに登場していますが、「代案」がないのでしょうね。「座頭市」をテレビで放送する場合に、勝新太郎が突然口をパクパクさせて「無音」になっている場面があります。「XXXXひとりにこの騒ぎ!」と彼が凄む場面などです。XXXXの原語は「どめくら」です。かと思えば「英語でいえばあまり角が立たない」と錯覚している政治家もいます。フランスが核実験をするというので、「気ちがい沙汰だ」と発言してこの「気ちがい」が批判されると「クレイジーだ」と言い直した左翼政治家もいました。「クレイジー」もけっこうきつい言葉であることを、この人は知らなかったのです。本質を離れて揚げ足取りに走る風潮は、ここらで終わりにしたいものです。