View of the World - Masuhiko Hirobuchi

October 24, 2016

トランプ妄言を正す活動が必須(大統領選後) -

世の中には不思議な人もいるものです。共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏は、「自分への支持を減らすこと」を、よくもこれだけ次々と思い付くものです。過去3回のテレビ討論会でのヒラリー・クリントン氏とのディベートを全部見ましたが、3回目が最悪でした。「敗北しても選挙結果を認めるか?」との司会者の質問に対し、「私が勝てば認める」と言い、「もし選挙がフェアに行われれば認める。しかし不正があれば、法廷で争う」とも言いました。最悪です。日本人の立場で、彼を軽蔑したり無視することは簡単でしょうが、彼の無知に基づく日米安保観に引きずられて、日米安保に反対するアメリカ人が何百万人も出てくる可能性があります。彼らに正しい日米関係観を持ってもらうにはどうすべきか? 今はなにもすべきではありませんが、大統領選挙が終わったら、安倍首相も外務省も全力を挙げて「対米啓蒙活動」に邁進してもらいたいものです。

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COMMENTS

1 : 結城 : October 28, 2016 10:31 PM

廣淵先生こんばんわ。
いよいよ新しいアメリカ大統領の誕生です。
6月からトランプ氏の言動を新聞やテレビで見ていましたが、このような人物がなってしまっていいのかと、おそらく大統領にはならないだろうと思っていました。
しかし10月後半になってもまだトランプ大統領誕生もゼロではないのが驚きです。
この状況が示しているのは何だろうか、と考えました。
個人的な考えですので、廣淵先生の意見を伺いしたいと思いまして書かせていただきます。
まず、ヒラリー氏の不人気があるのではないでしょうか。
これほどまでに共和党のトランプ氏が女性軽視発言や大統領にふさわしくない言動を繰り返しているにもかかわらず支持率がヒラリー氏と変わらないのは、よほど米国民がヒラリー氏を支持していないからだと思うのです。
そこには、いわゆる『アメリカンドリーム』という思いがあるからなんでしょうか?
二つ目は、今の状況を変えてくれるのはトランプしかいないという思いです。
移民による問題や現政治に対する落胆などが一つになってトランプという人物を作り出してしまったのだと考えます。
(少し表現がよくないですが)
そして最後に、世界情勢の変化ではないかと思います。
イギリスのEU離脱・アメリカの影響力の低下・世界経済に対する将来の不安 それらの影響が目に見える形で表れているからだと思います。
また世界が一つではなく、ばらばらになってしまうのではないかと自分は心配しています。
まだ、深くは勉強していませんのでわかったような口を利いてしまい申し訳ありません。
しかし、今のアメリカ大統領選を見て、自分の率直な意見を述べさせていただきました。
廣淵先生のご指摘をいただけると幸いです。


2 : 湖の騎士 : October 31, 2016 11:53 AM

結城様 コメントありがとうございます。お礼がおそくなり申し訳ありません。米大統領選に関する貴方のご意見は的を射ていると思います。両人の支持率・嫌われ方に加えて、世界情勢との関係を考慮に入れているのは、すぐれたバランス感覚です。ここで日本のメディアがほとんど取り上げない見方を、お伝えします。全くの「私見」です。一つは大統領選挙の仕組みが「古すぎる」こと。この仕組みを変えないと、今までは知らず今後はすぐれたトップは出現しないだろうという懸念です。電話もラジオもテレビもなく、飛行機さえない18、19世紀に、馬や馬車に乗って投票所にやってきて一票を投じた時代のやり方を、ほぼそのまま使っているのが、今の仕組みです。強大な「外敵」がいない時代には、これでもよかったでしょうが、この目まぐるしい世の中で、1年近くもかけてトップを選んでいる場合でしょうか? テレビCMを含め莫大な費用がかかるというのも問題です。スピーチ能力さえないトランプを候補に選んだ共和党全国大会の知的水準も大問題です。「同盟」の意味も解さず、中国の発表する「経済成長率」を疑いもせず鵜呑みにし、「プーチンは我々より頭がいい」と言い放つ無神経。プーチンに批判的なロシアのジャーナリストや実業家が、今までに一体何人暗殺されているかなどは考えたこともないのは歴然としています。アメリカに伝統的にある「主知主義への反感」、東部エスタブリッシュメント(ヒラリーも夫のビルも出自はともかく、学歴はこの部類に入る)への不信感、マッチョで単純な男が人気を得る風土等々がヒラリーへの逆風になっていると思います。イギリスで颯爽と登場した「鉄の女」サッチャーのことをヒラリーはもっと学ぶべきでした。もっと非現実的なことを言えば、新渡戸稲造の「武士道」でも熟読するくらいの教養がほしいところです。寡黙、自己抑制、弱者へのいたわり、フェアプレイの精神といった美徳が、この本には美しく描かれています。彼女にはそうしたものが欠けています。それでもアメリカ人は「我慢して」彼女と付き合わざるを得ないでしょう。一方のトランプは「(我慢することに)耐えられない」(イントレラブルな)リーダーだと思います。

3 : 結城 : November 2, 2016 12:38 AM

廣淵先生こんばんわ。
ありがとうございます。
アメリカの選挙制度について『古すぎる』という先生のご考えに
大変おどろいています。そして、いかに自分がまだただ単に情報を受けているだけなのだと痛感しました。
日本のテレビ局は日本で選挙があるたびに『日本の選挙は遅れている』や『アメリカや他国と比べた選挙制度』といった情報を視聴者に伝えます。そして、私のような無知な国民はそのまま鵜呑みにしてしまいアメリカの選挙を先進しているとらえてしまう。
この考えをこの先ももって生きていくことを想像したら恐ろしくて仕方ありません。現在、このコメントを書きながら本当に震えているところです。
いかにまだ自分が無知な存在でいるといま改めて気づかされました。
廣淵先生のおっしゃる通り、『大統領選に一年をかける』ことについて確かに現在の世界情勢からみると本当に必要かどうか疑問です。ただ、もしこのご指摘を廣淵先生から受けなかったら私は恐らく表面的にしか世界を見て考えるだけだったかもしれません。
もっと教養が必要であると痛感したと同時に、あらゆる方面から見なければいけないなと思いました。
アメリカ大統領選挙についてこれからもしっかり見ていきたいです。
すみません、世界情勢についてもう少しだけ踏み込ませていただきます。(踏み込むといいましても、世界の現状における日本の立場について自分の考えを述べさせていただくことですが)廣淵先生のご指摘をまた受けたいと思います。よろしくお願いいたします。
現在、18歳とまだ未熟者ですがこれからの人生いろいろと考えていることがございまして、就職や政治、経済、世界情勢そして日本の安全保障をおもに学習・研究をしています。
その中でも、最後の『日本の安全保障』について廣淵先生の意見をお伺いしたいです。
率直に、我々日本人の『安全保障』に対する意識・認識が低いと思います。この話を友人にしてもあまり通じ合えないのが現状です。
また、『なぜ、日本が南シナ海の情勢に口を入れるのか』と聞いてくる友人もいますし、『中国と武力衝突を防ぐためにも尖閣諸島を中国にあげるべきだ』と主張する大人や国会議員がいます。
平和ボケもいいところだ、とはっきり申し上げたいわけです。
北朝鮮に対しても、核弾頭を搭載したミサイルがいつ日本にくるかわからない状況まで技術が進歩している状況でもまだ、憲法に対する自衛隊のあり方について議論する学者がいます。
私は憲法を軽視するつもりはありませんが、日本を取り巻く安全保障についてもっと議論したほうがいいのではないかと思います。
それも、ただ国会議員だけではなく国民全体でするべきだと。
昨年、集団的自衛権行使反対学生デモがおこりました。
そのデモのなかで『中国とかともっと気楽に話し合おうよ』と主張していました。
デモについてはあれこれ言いませんが、同じ学生としてもっと考えて言葉を使うべきだと思います。
仲裁裁判所の判断にも従わない国に話し合いで解決すると思うのかと思います。そして日本のエネルギー問題にも関わってくる状況まで来ています。
日本人一人一人がもっと国家の存亡とまでは言いませんが、安全保障について意識するべきだと考えます。

冷戦時代について最近勉強をしていましてケネディ大統領の就任演説に心を打たれました。その中でもこの言葉がとても印象的です。
『my fellow Americans : ask not what your country can do for you - ask what you can do for your country. 』
当時の状況でこの言葉を使うケネディ大統領はすごいなと率直におもいました。

長文となってしまい大変申し訳ありません。
廣淵先生のご指摘をいただけると幸いです。


4 : 湖の騎士 : November 2, 2016 11:43 AM

結城様 再度のコメントをありがとうございます。いただいたご質問は他の読者の方々にとっても関心のある重要テーマだと思いますので、新しい記事として、数回に分けて連載したいと思います。第一回目はできるだけ早く掲載します。しばらくお待ちください。